技術・製品

検体の採取をサポート ー オリンパス

ガイドシース法の対応キット発売

オリンパス(社長=笹宏行氏、東京都新宿区)は、気管支鏡を用いた肺末梢部にガイドシースを留置し、検体採取を繰り返し行うガイドシース併用気管支腔内超音波断層法(EBUS―GS法)に対応した処置具「ディスポーザブルガイドシースキット2」を発売した。

(左から)ガイドシース、生検鉗子、細胞診ブラシからなる「ディスポーザブルガイドシーキット2」

ガイドシースキット2はガイドシース、生検鉗子の2点、もしくは細胞診ブラシを加えた3点からなるキット。従来品に改良を加えたことで、EBUS―GS法のより確実な実施をめざしている。

ガイドシースは挿入時の負荷に強く耐久性を向上させたことにより、超音波プローブや処置具を目的部位へ挿入する際、よりスムーズなアプローチを支援する。

ガイドシースに挿入した超音波プローブ・処置具を固定させるストッパを、ガイドシース先端から鉗子挿通用管路の入口まで移動させるスライド方式から、任意の位置で固定できるクリップ方式に変更した。クリップで挟むだけなので位置調整などが容易に行え、セッティング時間の短縮につながる。

肺がんは国内がん死亡原因の第1位で、近年増加化傾向にある。CT装置の高性能化で、肺末梢部の微小病変が多く発見されるようになり、気管支鏡を用いた検体採取による確定診断の期待が高まっている。

同社では2007年からEBUS―GS法に対応するキットを販売してきたが、今回さらに性能を向上させた後継キットを開発。検査効率の向上と患者の負担軽減に貢献する。