欧州でステント事業を拡充【テルモ】
2製品を欧州市場に投入、拡販へ
テルモ(社長=佐藤慎次郎氏、東京都渋谷区)は、欧州でのステント事業を拡充する。このほど胸部大動脈用ステントグラフト「リレープロ」を欧州で発売したほか、薬剤溶出型冠動脈ステント(DES)「アルチマスタータイセン」のCEマーク認証を取得し、販売を開始する。
リレープロは大動脈への追従性と的確な留置をめざして設計。従来品からのデザインや素材、二重シース技術を継承しながら、折りたたまれたステントが収納されているシースの直径を約1㍉縮小した。
これにより、カテーテルを挿入する脚の血管が細い患者の手術にも対応するほか、カテーテルを挿入した傷口がより小さくなり、合併症のリスクを低減する。
現在、リレープロは日米で治験を実施しており、今後、欧州以外での販売も予定している。
一方、アルチマスタータイセンは、従来品の薬剤、ポリマー、コーティング方法を継承しつつ、先端とシャフトを改良し、複雑な病変にも届きやすいような形状となっている。先端は柔軟な素材ながら耐久性を有し、シャフトを強く押すことができ、かつ折れにくく、操作性と通過性が向上した。
ラインナップに長さ21㍉㍍サイズを追加。ステント径2・25㍉㍍~4㍉㍍、長さ9㍉㍍~38㍉㍍まで、計54製品の豊富なサイズを展開。治療の選択肢を広げ、複雑な病変の治療もサポートする。
日本では1月に品種追加の製造販売承認を取得しており、2018年度下期の発売を予定している。