技術・製品

業界初「X線防護衣洗浄機」【GEM】

ウォッシャブルX線防護衣専用自動洗浄機「プロテクトウォッシャー」

村中医療器が総代理店となり販売開始

グローバルエンブレイスメディカル(社長=保科匠氏、東京都文京区、GEM)は、自社製品の水洗いできるX線防護衣「アクアクロス」専用の洗浄機として、流水洗浄からすすぎ、乾燥までを全自動で行う業界初のウォッシャブルX線防護衣専用自動洗浄機「プロテクトウォッシャー」を開発した。販売に関しては村中医療器(社長=村中亮太氏、大阪市中央区)が総代理店となり全国販売を開始した。

水洗い可能なX線防護衣専用に開発

水洗いできるX線防護衣「アクアクロス」

従来、X線防護衣は本体の外周部分が縫製構造のため、縫製部分から水が内部に浸透してしまうことから水洗いが不可能で、日常のメンテナンスは市販の消臭スプレーの塗布や、防護衣表面を除菌クロスなどで清掃するのが実情だった。

水洗いできるアクアクロスは、本体外周部分の構造が縫製ではなく、生地を溶着したシームレス加工となっているため、水が染み込まない仕様になっている。

流水洗浄→すすぎ→乾燥まで全自動

アクアクロス専用の洗浄機として開発されたプロテクトウォッシャーは、装置内に84個のノズルを装備。各ノズルから水や洗浄剤が墳露され、同時に最大5着を自動洗浄する。洗浄コース(コース例:予洗い5分→洗浄5分→すすぎ5分→乾燥40分)や一工程の所用時間、洗浄剤投与量などは任意で設定できる。

独自設計のハンガー形状とハンガー内蔵ノズルにより、X線防護衣の裏地まで水や洗浄剤、乾燥時の温風をしっかり行き渡らせることができ、防護衣全体を均一に洗浄・乾燥する。

操作盤はカラー液晶タッチパネルを採用したことで、直感的な操作が可能で、洗浄コースの設定も簡単にできる。

X線防護衣専用洗剤(別売品)に関しては医療用で使われる洗浄剤をベースに独自に開発した。X線防護衣に優しく、洗浄力を大幅に向上させる。

そのほか、プロテクトウォッシャーは、家庭用100ボルト電源で稼働するため、新たに電源の増設工事などの必要がない。

専用カートで安全な院内搬送を提案

「X線防護衣搬送カート」

また、グローバルエンブレイスメディカルは、使用後のX線防護衣の回収と、洗浄後のX線防護衣の供給を安心、安全に行うための専用搬送カートも発売した。

これまで、使用後の血液などが付着したX線防護衣は、院内の洗浄部門まで看護師がそのまま運んでいたケースもあり、院内感染対策の観点からも問題視されていた。

専用搬送カートはピーチとブルーの2色が用意され、ピーチは使用後のX線防護衣の回収用カートとして、ブルーは洗浄後の清潔なX線防護衣の供給用として、それぞれに用途を分け、より安全な感染対策の運用を提案している。

搬送カートの特徴は観音扉装備により収納物を隠し搬送でき、握り易いハンドルと大型で静音仕様のキャスターにより、機動性・操作性に優れている。ハンガーポストは耐荷重40㌔㌘で、約10着を収納可能。カート内部は拭き掃除がしやすいフラット構造とした。

近年、X線防護衣はハイブリッドオペ室や血管内治療(IVR)、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)、救急などの現場でも使用されており、汗や皮脂、薬品、血液、吐しゃ物などが付着することもあり、感染対策としてX線防護衣の管理が課題になっている。

一方、大規模病院などではX線防護衣を共有して使用しており、利用人数も多いことから衛生面で抵抗感を感じている医療従事者も少なくない。今後は洗浄できるX線防護衣の必要性が高まってくることが予測される。