技術・製品

装具装着の不快感を軽減【日本シグマックス】

思春期特発性側弯症の装具パーツ開発

体幹装具SF用パーツ(各パーツを組み合わせたイメージ)

日本シグマックス(社長=鈴木洋輔氏、東京都新宿区)は、思春期特発性側弯症治療において脊柱の側方への弯曲を制限する際、長時間、継続的に装着できるよう、衣服の下に装着しても目立ちにくいデザインと装着時の快適性にこだわった装具パーツ「体幹装具SF用パーツ」を開発、発売した。

脊柱が左右に曲がっている状態となる脊柱側弯症には様々なタイプがあり、その中でも発症原因が不明で、かつ10歳以降に発症する思春期特発性側弯症は女児に多くみられる。

脊柱側弯症の初期治療は整形外科による定期的な経過観察を行い、脊柱の側弯が進んだ際は進行防止のための装具療法、さらに進行した場合は手術療法を行う。

装具療法は装具の装着時間が長ければ長いほど治療成功率が高まるため、入浴時以外は常に装着する必要があり、脊柱の側弯の進行がおさまる骨成熟期まで装具装着の指示が出されるケースが多い。

思春期の女児が学校に装具を装着していくことができるほどの目立たなさ、体育の時間など必要に応じて自分で付け外しが可能で、側弯症の進行を抑制できるなどの要素を満たす装具が求められている。

体幹装具SF用パーツは、組み合わせパーツによる3点支持固定で、側方への湾曲を制限する。パッドに搭載したダイヤル式調整システムを回すだけで、立位時や就寝時など姿勢に合わせた調整が簡単に可能となる。

体の前面にバックルが配置されているので、1人で着脱ができる。カフには熱可塑性樹脂とアルミステーを採用し、体型にわせて調整ができ、フィット性を高めた。

カフとパッドに付属のクッションを貼り付けることで、局所的当たりを防ぎ、長時間の装着によるストレスを軽減する。付属する洗い替え用のカフカバーを使用することにより、衛生的に使える。