技術・製品

日本初の「フルディスポーザブル硬性子宮鏡」発売【テルモ】

子宮鏡と小型液晶ディスプレイの一体構造

フルディスポーザブル硬性子宮鏡「オペラスコープ」

テルモ(社長=佐藤慎次郎氏、東京都渋谷区)は、日本初のフルディスポーザブル硬性子宮鏡「オペラスコープ」を発売した。

子宮鏡は子宮の内腔を観察し、診断のための検査や治療を行う医療機器。細かい内視鏡を子宮の内腔に挿入し、その様子をモニターに映しながら子宮内膜ポリープや子宮筋腫といった病変の切除・摘出を行う。

オペラスコープは子宮鏡と小型液晶ディスプレイが一体となっているので、外部装置を準備することなく製品単体で子宮の内腔を観察、治療することができる。

治療の際には先端が異なる5種類の鉗子を用途に応じて本体から子宮腔内に挿入することによって、ポリープの切除・採取など目的に合わせた処置を行うことができる。また、子宮鏡から液晶ディスプレイまで全てに対して使用前の滅菌作業が不要となる。

現在、主に子宮鏡治療に用いられる硬性子宮鏡は、モニターや光源装置などの大型の外部装置と接続して利用するため、導入にはコストやスペースが課題なほか、病院の外来には硬性子宮鏡システムが準備されていないケースも多く、子宮鏡を用いる治療は入院をともなうことが一般的となっている。

医療機関への導入にかかる負担が少なく、滅菌作業も不要なフルディスポーザブル硬性子宮鏡の普及により、外来での日帰り治療に対応した医療機関が増加し、患者への負担軽減につながることが期待されている。