技術・製品

循環器疾患の診断・治療向け血管撮影装置【シーメンスヘルスケア】

低線量で高画質な透視・撮影画像を提供

血管撮影装置「アーティス・アイコノ・ビーシー」

シーメンスヘルスケア(社長=森秀顕氏、東京都品川区)は、循環器疾患の治療で必要とされる画質と操作性を融合し、手技中のよりスムーズなワークフローを提供する血管撮影装置「ARTIS icono BC(アーティス・アイコノ・ビーシー)」を発売した。

同装置は新機構「OPTIQ」により、求める画質レベルを設定するだけで各設定パラメータを自動的にコントロールする。体厚が薄い場合は不必要なX線を抑制し、体厚が厚い場合はX線量を上げることで設定した高画質を維持するなど、変化要因へ対応する。これにより、安定した高画質を常に適正線量で提供が可能で、被ばく低減と治療時間を短縮する。

X線量を上げることなく治療デバイスの視認性を向上させる技術を搭載。治療デバイスの適正な描出に必要なパラメータを設定すれば、マテリアル構成成分の固有X線吸収特性を基に安定した画像コントラストが得られるよう、X線スペクトルなどを自動的に設定する。

X線発生器の条件設定や、Cアームの角度設定、フラットディテクタのズームサイズや大画面ディスプレイの表示レイアウトなど、全ての設定をグループ化して登録することが可能で、手技に応じて設定を一括で呼び出すことができる。これにより、システムセッティングにかかる時間を短縮し、同様の手技設定の再現性が向上させる。

さらに、救急対応で血管撮影装置専任の診療放射線技師が就けない場合でも、最低限の操作で術者サポートが行えるなど、様々な場面でワークフローの改善が期待できる。