病院の汚物処理室を最適化【サクラ精機】
国産「男性用尿器」を新発売
サクラ精機(社長=東竜一郎氏、東京都中央区)は、医療機関における汚物処理室の最適化に役立つディスポーザブルパルプ「男性用尿器」を国産化し、発売した。単回使用品なので、使用後はディスポーザブルパルプ粉砕装置「マセレーター」で汚物ごと粉砕して排水処理でき、院内の衛生環境の保持に貢献する。
国産化した男性用尿器に使用するパルプは古紙をリサイクルして形成した生分解性のある環境に配慮した紙成形品となる。地産地消の実現により、輸送距離が大幅に短縮され、顧客にいち早く安定して届けることができるほか、海外製造所からの輸送にかかるCO2削減に貢献する。
医療機関での患者の排泄処理は、プラスチック素材の便尿器が使用され、使用後には再生処理することがいまだに一般的で、医療従事者に大きな負担になっている。単回使用のパルプは使用後廃棄するだけなので、医療従事者の業務負担軽減にも貢献する。
また、国産化にともない容器は手で持ち運びがしやすいよう、持ち手にくぼみを付け、滑りにくくする改善が施されている。
さらに、同製品はPAS29:1999基準(ヘルスケアで使用するディスポ製紙パルプの英国国内での性能要件)に準拠し、ヒトの体温に相当する温度の水を4時間放置しても水漏れしないことが検証されている。