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「ダビンチSPサージカル」製造販売承認を取得【インテュイティブサージカル】

「ダビンチSPサージカルシステム」のコンポーネント 左から:ビジョンカート、ペイシェントカート、サージョンコンソール

シングルポート内視鏡手術ロボ

インテュイティブサージカル(社長=滝沢一浩氏、東京都港区)は、手術支援ロボット、ダビンチサージカルシステムの最新モデル「ダビンチSPサージカルシステム」の製造販売承認を取得した。

これまで同社は、複数のロボットアームからなるマルチポートシステムの手術支援ロボットを中心に販売してきたが、今回、承認を取得したダビンチSPは、アームが1本のみのシングルポートシステムとなる。

マルチポートシステムは複数必要となる患者体表の切開創が、ダビンチSPのシングルポートシステムでは切開創が『1つ』になるため、患者の体への負担を軽減することが期待できる。

手首関節を搭載した内
視鏡と柔軟に屈曲する
専用鉗子

ダビンチSPは従来のシステムと同様にペイシェントカート、サージョンコンソール、ビジョンカート――の3つのコンポーネントで構成され、執刀医はサージョンコンソールからロボットアームを操作する。

ロボットアームに取り付けられた直径2.5㌢㍍のカニューラと呼ばれる筒から、内視鏡と3本の専用鉗子を体腔内に挿入して手術を行う。ロボットアームは360度回転できる。

内視鏡にはダビンチシステム初となる手首関節を搭載し、執刀医に3DHDの鮮明な術野画像を提供する。カニューラから体内に挿入される専用鉗子は、狭い術野内で干渉しないよう、各専用鉗子が多方面に柔軟に屈曲する。

ダビンチSPの適応領域は一般消化器外科、胸部外科(心臓外科並びに助間からのアプローチによる手術を除く)、泌尿器科、婦人科、頭頸部外科(経口的手術に限る)――など。