足首用の人工骨を開発【JX金属 出資の英アロイド社】
3Dプリンターで設計、造形
JX金属(社長=村山誠一氏、東京都港区)が21・2%出資する英国のスタートアップ企業であるアロイド社は、患者それぞれの形状に合わせ最適化した足首用インプラント(人工骨)を金属3Dプリンターで設計、造形することに成功した。
アロイド社は2017年に設立された金属3Dプリンター向けの合金設計、造形設計などの事業を展開する英国オックスフォード大学発のスタートアップ企業。18年から医療系インプラント向けの開発に取り組んでいて、医療機器の品質マネジメントシステム国際規格「ISO13485」を取得している。
足首のインプラントは複雑な形状、強い衝撃に耐えられる強度、個人ごとに異なるサイズに合わせる必要など、金属3Dプリンティングの強みが生かせる部位で、アロイド社が重点的に開発を進めてきた。今回、英国のノーザン総合病院で初めて手術が行われ、成功裏に終了した。
今後、アロイド社では足首向けインプラントの導入実績を増やすとともに、足首以外の部位用のインプラント設計の開発も進めていく。