リアルタイムに血糖管理【テルモ】
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持続血糖測定器「G6 CGMシステム」発売
テルモ(社長=佐藤慎次郎氏、東京都渋谷区)は、持続血糖測定器「Dexcom(デクスコム)G6 CGMシステム」を発売した。同製品は米デクスコム社(カリフォルニア州)が開発・製造。テルモは2018年にデクスコム社と提携し、持続血糖測定器の国内独占販売権を取得している。
CGMは糖尿病患者の血糖管理をサポートする医療機器。センサーを患者の腹部などに貼り付け、皮下の間質液中のグルコース濃度を連続的に測定する。
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測定値は5分おきに自動的にモニターまたは専用アプリをインストールしたスマートフォンなどの汎用スマートデバイスに送信され、患者はリアルタイムにグルコース濃度の変動を確認できる。
従来機種では測定値の受信に専用のモニターが必要だったが、G6 CGMシステムはスマートフォンのアプリで測定値の閲覧、管理ができる。そのほか、アプリを介して、測定値を5人まで共有でき、医療機関と連携し遠隔診療などにも活用できる。
また、グルコース濃度が設定した目標範囲外となった場合にアラートを出す従来の安全機構に加え、独自のアルゴリズムを用いて20分以内に低血糖になる可能性を予測し、『緊急低値リスクアラート』として患者に知らせる。リスクの高い低血糖となる前に対応することで、意識レベルの低下などの症状を防ぐことが期待できる。
糖尿病は患者の病態に合わせた治療が必要な複雑な慢性疾患で、合併症(網膜症、神経障害、腎臓病、心筋梗塞、脳卒中など)を引き起こす可能性がある。治療では症状の進行や合併症の発症を防ぐことが重要で、そのために患者が日々の血糖を適切にコントロールすることが求められている。