国産初の内視鏡手術支援ロボ【メディカロイド】
製販承認を取得し泌尿器市場に投入
メディカロイド(社長=浅野薫氏、兵庫県神戸市)は国産初の手術支援ロボットシステム「hinotoriサージカルロボットシステム」の製造販売承認を取得した。これにともない日本市場での泌尿器科を対象に早期の市場導入をめざす。
製造販売承認の取得にともないメディカロイドは、同社の出資会社である川崎重工業(社長=橋本康彦氏、兵庫県神戸市)とシスメックス(社長=家次恒氏、兵庫県神戸市)の支援のもと、今後、手術支援ロボットシステムの事業活動を強力に推進していく。
hinotoriサージカルロボットシステムは、オペレーションユニット、サージョンコックピット、ビジョンユニットの3ユニットで構成される。
オペレーションユニットは手術を実施するアームが人の腕に近いコンパクトな設計となっているので、アーム同士やアームと助手の医師との干渉を低減する。
サージョンコックピットは執刀医の姿勢に合わせることが可能なように人間工学的な手法で設計。執刀医の負担を軽減し、ストレススリーな手術をサポートする。
ビジョンユニットはサージョンコックピットに高精細な内視鏡画像を3Dで映し出すとともに、執刀医と助手の医師との円滑なコミュニケーションをサポートする。
なお、名称の「hinotori」は日本を代表する漫画家で、医師免許を持つ手塚治虫氏の名著「火の鳥」から採用した。
メディカロイドは2013年に川崎重工とシスメックスが共同出資し、医療用ロボット開発に向けたマーケティング会社として設立。2015年度からは本格的に製品開発のステージに入り、製品開発の推進に向け、川崎重工とシスメックスがメディカロイドに追加出資を実施した。
川崎重工の産業用ロボットの技術・ノウハウと、シスメックスの医療分野での検査・診断の技術・ノウハウを、医療用ロボットの開発に活用して今回、hinotoriの製造販売承の取得に至った。