大腸がん検診率の向上へ【コヴィディエンジャパン】
カプセル内視鏡の保険適用の範囲拡大
コヴィディエンジャパン(社長=宇佐美英司氏、東京都港区)は、飲み込んで検査する大腸用カプセル型内視鏡「PillCam COLON 2カプセル内視鏡システム」が、令和2年度診療報酬改定で保険適用の範囲が拡大したことを発表した。
大腸用カプセル型内視鏡は2つの小型カメラ、バッテリー、LED光源を装備。サイズは約12㍉㍍×32㍉㍍。
患者が大腸用カプセル型内視鏡を飲み込むと、腸管内部を筋肉が収縮する蠕動(ぜんどう)運動により進みながら約10時間にわたって1秒間に最高35枚の画像が撮影され、患者の体に貼り付けたセンサを経由して肩にかけた記録装置に転送される。
今回の適用拡大について、日本カプセル内視鏡学会の田尻久雄名誉理事長は「当学会では大腸がん検診陽性患者の精密検査受診率を向上させるため、保険適用拡大を長期にわたって要望してきた。日本での大腸がん検査の受診率38%程度と低く、陽性となり精密検査が必要にも関わらず検査を受けない人が42%もいる。低侵襲なカプセル内視鏡検査が保険診療として受診しやすくなることは、今後の医療にとって重要な意味を持つことになる」とコメントしている。