1回の手技で脳卒中予防【ボストン・サイエンティフィックジャパン】
「WATCHMAN左心耳閉鎖システム」新発売
ボストン・サイエンティフィックジャパン(社長=スティーブン・モース氏、東京都中野区)は日本初となる、非弁膜症性心房細動による脳卒中を予防する左心耳閉鎖システム「WATCHMAN左心耳閉鎖システム」を発売した。非弁膜症性心房細動を罹患し長期間の抗凝固薬の服用ができない患者に対して、1回限りの手技で心房細動による脳卒中を予防する新しい治療の選択肢を提供する。
心房細動により、心臓にできた血栓が原因となる心原性の脳卒中は、血栓形成の約9割が左心房にある『左心耳』に起因するといわれている。
WATCHMANは開心術の必要がなく、鼠(そ)径部の静脈からカテーテルを通して心臓に挿入させ、左心耳を閉鎖し、脳卒中リスクを低減する。また、出血リスクをともなうワルファリンの服用を中止できる可能性もある。
WATCHMANの発売にあたり、東邦大学医療センター大橋病院循環器内科の原英彦准教授は「従来の抗凝固療法では長期にわたる服薬のため出血リスクの懸念があり、実際には服用できない患者さんも多くいた。WATCHMANは1回限りの手技で心房細動による脳卒中の予防を行う画期的な治療法となる。『人生100年時代』といわれる中、疾患に悩みながらもアクティブに生活したい患者さんの負担を軽減し、QOLを向上させることも期待できる」とコメントしている。