医工連携

「呼吸筋力測定器」を上市 ー 木幡計器製作所

国際医療研と医工連携で開発

呼吸筋力測定器「IOP-01」

工業用圧力計メーカーの木幡計器製作所(社長=木幡巌氏、大阪市大正区、☎06―6552―0545)は国立国際医療研究センター(理事長=國土典宏氏、東京都新宿区)と医工連携で共同開発した「呼吸筋力測定器IOP―01」を発売した。

近年、呼吸リハビリテーション分野では、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や御嚥性肺炎などの疾患は増加を続けている。また、一般的に呼吸器疾患は、初期の自覚症状が低いため患者の重症度は高くなる傾向にあり、潜在患者数も多い。

呼吸筋力測定器は、こうした呼吸器疾患患者向けの呼吸訓練などの呼吸リハビリテーション分野の呼吸機能測定装置として期待される。米国胸部学会や欧州呼吸器学会の推奨法に基づいた口腔内圧計測により、呼吸筋力の測定が可能で、携帯型の単機能測定器としては国内初となる。

単3電池2本の乾電池駆動で、小型軽量なのでベッドサイドでの利用も可能。液晶画面で呼吸波形を確認しながら測定でき、本体メモリ機能により、複数被験者の複数測定データの記録ができる。

希望販売価格は18万円(税別)。呼吸リハビリテーション実施医療施設を中心に初年度300台の販売を計画している。

今後、木幡計器製作所では日本人の呼吸筋力基準値の取得・再構築に関する共同研究を、国立国際医療研究センターとの連携を中心に、複数の医療機関と取り組んでいく。