医工連携

8K技術の医療応用へ

大腸がん手術での実用化に前進

国立がん研究センター(理事長=中釜斉氏)とNHKエンジニアリングシステム(理事長=藤澤秀一氏)、オリンパス(社長=笹宏行氏)、NTTデータ経営研究所(社長=川島祐治氏)は、8Kスーパーハイビジョン技術を用いた腹腔鏡手術システムによる大腸がん患者を対象にした臨床試験を開始した。安全性、有用性を確認後、先進医療での実用化をめざしている。

同プロジェクトは8Kスーパーハイビジョン技術を用いた新腹腔鏡手術システムの開発、実用化、普及をめざし2016年度にスタートした。

17年度には新腹腔鏡手術システムの試作品が完成し、動物実験や医療機器安全検査などを通して性能を検証してきた。

その結果、腹腔鏡と8Kスーパーハイビジョンカメラ全体として解像度や色再現性、実物感など8K映像の性能を十分発揮できることと、医療機器としての安全性を一定レバルで確保できることを確認した。

なお、8Kスーパーハイビジョン技術は日本医療研究開発機構(AMED)の「8K等高精細映像データ利活用研究事業」の支援を受け開発された。