医工連携

「医工連携展示商談会」開催【長野県、日医機協】

「長野県医工連携展示商談会」会場の様子

ものづくり企業が技術力アピール

長野県と長野県産業振興機構は、日本医療機器協会(理事長=中島孝夫氏、日医機協)と共催して9月19日㈭午前10時30分から、東京・本郷の医科器械会館で「長野県医工連携展示商談会」を開催した。長野県内のものづくり企業20社が出展し、自社の要素技術や製品を医療機器へ活用してもらうと、来場した医療機器製販業者らに、その技術力をアピールした。

マッチングにより製品開発力向上へ

沖村常務理事

医工連携展示商談会の開会にあたり、あいさつした長野県産業振興機構の沖村正博常務理事は「長野県では信州医療機器産業振興ビジョンを2019年に策定以降、治療用医療機器をターゲットに色々な施策に取り組んでおり、今年はビジョンのフェイズ2の初年度にあたる。この展示商談会には医療機器分野の独自技術を有する県内企業20社が出展しているが、医療機器製販企業とのマッチングにより、製品開発力の向上や医療課題の解決、新製品開発への貢献を期待している」と述べた。

また「ビジョン策定後のコロナ禍により、展示商談会はオンライン開催を続けてきたが、本日、6年ぶりにリアル開催ができ、大変嬉しく思う。リアル開催の利点は直接製品を手に取り、話ができることで、意見交換によりさらに技術の高度化が図れることにある」とし、実りある展示商談会になることを祈念した。

医療機器製販業者と交流深め事業発展へ

中島理事長

次いで、日医機協の中島理事長は「文京区の本郷周辺には医療機器関連企業が約400社ある。そういった医療機器製販業者と本日ご出展の皆さまとが交流できればと思う。大いに名刺交換をしていただき、交流を深めていただきたい。コロナ禍以前は展示会終了後に懇親会を開き、より交流を深めていた。その場で製品や技術についての詳しい話ができ、商売に繋がったケースもある。いずれ懇親会ができる環境が戻ってくればいいと思うが、本日は5時までの短い時間を有効に使い、できるだけ多くの方と交流を深めていただきたい」と出展社にとって有意義な展示商談会になることを期待し、あいさつとした。

開会した会場では出展各社が▽外科用インプラントなど医療部品の加工▽高い加工技術が必要な微細ばね▽各種樹脂材料(PVC、TPE、シリコーンなど)を使用したプラスチックチューブ▽医療薬液用小型3ポートソレイドバルブ▽医療機器用小型高圧ブロワ▽歯科用イオン導入装置▽シートゲージ(高精度フィルムゲージ)▽精密プレス部品▽樹脂精密切削加工▽内視鏡用処置具(鉗子)▽医療用Oリング――などの技術や製品を、来場者にPRした。

また、信州大学も出展し、医療現場の医師らと地域企業・自治体と連携しながら、医療機器開発を推進している取り組みや、これまで医工連携で開発した医療機器の成果事例を紹介した。

なお、出展社は次の通り。

▽テク・ミサワ▽ミクロ発條▽サンゴバン▽タカノ▽シナノケンシ▽ナルコーム▽ナディック▽岡谷精密工業▽第一商工▽東陽▽日本シールボンド▽共進▽野村ユニソン▽上田日本無線▽高島産業▽ミスズ工業▽特殊金属エクセル▽諏訪三社電機▽TOTOKU▽ファーマックメディカル