医工連携

東大と「社会実装講座」開設【パラマウントベッド】

スキンセンサーを用いて遠隔医療支援

指の上部に貼られたスキ
ンセンサーのイメージ

パラマウントベッド(社長=木村友彦氏、東京都江東区)は、東京大学大学院工学系研究科(研究科長=染谷隆夫氏、東京都文京区)と共に、高性能なスキンセンサーから取得するバイタルデータをもとに、遠隔医療や高齢者の見守りなど医療・介護を支援するシステムの開発、社会実装を目的に「スキンエレクトロニクス社会実装講座」を開設した。

講座の開設期間は2022年4月1日から27年3月31日までの5年間。講座では東京大学が研究総括とスキンエレクトロニクスに関する基礎研究を担い、パラマウントベッドがスキンエレクトロニクスを活用したセンサーやシステム開発と、社会実装に向けた検証を行う。

具体的には直接皮膚に貼り付けても皮膚呼吸ができ、複数のバイタルデータを同時に連続測定するスキンセンサーを使い、活動情報と合わせて24時間モニタリングしながら遠隔医療の実現に向けたシステム開発・検証を行う。

また、在宅にいる高齢者や災害などによる避難者に対して、スキンセンサーで取得した情報と、その他機器で把握した睡眠や覚醒情報を統合させ、遠隔から健康状態を管理するシステムの開発と有効性を検証する。

使用するスキンセンサーは、軽量薄型で伸縮性に優れたウェラブルデバイス。装着時の身体負担が少なく汎用性が高いことから、医療・介護にとどまらず幅広い分野での活用が期待されている。

体温や血圧、血中酸素飽和度、脈拍数、心電図など、スキンセンサーで測定できるバイタルデータを増やす基礎研究や、使用用途を広げるシステム開発も併せて実施する。