医工連携

オンラインで医工連携【第一医科と慈恵医大】

飛沫飛散を防ぐドレープ開発

「Jベール」の使用イメージ

第一医科(社長=林正晃氏、東京都文京区)は、東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科の森恵莉医師と共同で、コロナ禍における耳鼻咽喉科の検査で鼻や喉に器具を挿入する際に、患者からの飛沫飛散を防ぐドレープ「Jベール」を開発し、発売した。

Jベールは、袋状の飛沫防止カバー(透明で長さ1㍍、開口部の幅90㌢㍍)と患者用ヘッドバンド、クリップ――で構成。飛沫防止カバーを患者に被せ使用する。ヘッドハンドは飛沫防止カバーが患者の顔に張り付くのを防ぐために用いる。

患者がどの方向を向いてくしゃみや咳をしても飛沫飛散を防ぐ。医師や看護師への感染リスクを軽減するだけでなく、周りの医療機器への飛沫暴露を防ぐこともできる。

飛沫防止カバーには十字の切り込みが3つ付いており、医師はその切り込みから内視鏡やピンセットなどを鼻腔に挿入して検査する。Jベールは1セット15枚入りで6,160円(税込)。

森医師と第一医科との打ち合わせは全てオンライン会議で実施。写真や動画で使用感を確認しながら製品化まで完結した。

Jベールは当初、フェイスシールドと同じように雑品としての製品化を予定していたが、医療機器として上市することに変更された。これについて、第一医科マーケティング管理部の稲垣太輔課長は「患者さんに挿入する機器が触れるため」と患者の安全を第一に考えた結果であることを明かしている。