R-SUDの普及・発展へ【J R S A】
定時総会で新年度事業計画を決定
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単回医療機器再製造推進協議会(理事長=松本謙一氏、JRSA)は3月29日㈮午後3時から、日本橋ライフサイエンスビル(東京都中央区)で「定時総会」を開催した。総会では単回使用医療機器再製造(R―SUD)の産業としての普及、発展に向け、新年度事業計画を打ち出した。
総会の冒頭、事務局の長谷川フジ子氏が「会員総数31社中、出席30社、委任状提出1社」と総会成立を宣言し、開会した。
これを受け、あいさつした松本理事長は「昨今、医療機器の重要性は認識され、迅速性かつ安全性が求められている。迅速性かつ安全性の確保に向けてはバーコード化であるとか、色んな動きが混在してきている。そんな中、当協議会においては単回使用医療機器再製造の普及に関係行政機関や病院会、会員各社の方々と協力しながら取り組んでいる」と述べた。
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急速に発展を続ける中国の医療事情に言及しては「世界のどこの国でも生活水準が向上すると同時に高齢化も進んでくる。それにともない医療費も高騰し、その財源をどうするかが課題となってくる。中国では13億9000万人の人口を抱え、増加する医療費を削減し、いかに医療の質を確保するかに取り組んでいる。中国では政府がやると決めたら非常に早く、チャレンジ&スピードを掲げ、国策で感染管理対策と現代化建設(IT化)を進めている。総病院数は99万7742施設で、三級病院は2539施設、二級病院は8549施設があり、この医療機関から出る医療費をどうやって合理化し、かつ医療の質を保ち、国民医療に貢献していくという医療改革を推進している」と報告した。
中国が進める医療改革の一端として、自身が実際に訪れた上海の病院の事例を挙げては「ある病院では中央滅菌材料部(CSSD)にオペ室を持ってきて、コスト削減しながらオペを行い収入増につなげているほか、薬局業務のロボット化が進んでいる。また、コストをいかに吸収するかを考え、単回使用医療機器再製造にも高い関心を示しており、バーコード管理・トレーサビリティ確保を行いながら、再製造のシミュレーションに取り組むなど、そのスピードの速さには驚かされる」と中国の医療改革が加速していることを紹介した。
同協議会が進める単回使用医療機器再製造に関しては「病院から単回使用医療機器を製造工場に運び、洗浄滅菌して、また病院に搬送する。この一連の流れの中には医療機器メーカーや流通業者、S PD業者など、さまざまな業種が連携してくる。これを1社で完結する業者もあるでしょうが、何社かでコラボレーションした方が早く、コストも安くなる。いろいろなやり方があるだろうが、基本的な方向は同じだと考えている」と語った。
このあと、松本理事長を議長に議案の審議に入った。議案は①2018年度事業・会計報告②19年度事業計画③会則変更④理事の補充選任⑤監事の追加選任--の5件。各議案とも担当者が報告、説明を行い、全議案とも原案通り承認、可決した。
このうち、19年度事業計画では単回使用医療機器再製造の普及、発展に向け、▽関係省庁や国内外関連団体との連絡・意見調整▽技術的課題の抽出検討と関係省庁への提言▽海外状況の情報収集▽勉強会の開催▽医療提供者への適切な情報提供--などの促進を決定した。
また、理事の補充選任では久保裕司氏、監事の追加選任では樋口幸一氏の就任を、それぞれ承認した。