業界団体

医療機器の体験授業を実施 ー JMIAユースアップの会

本郷台中学校で「医療機器展示会」開催

興味津々に医療機器の説明を受ける生徒たち

日本医療機器協会(日医機協)加盟企業の若手経営者や幹部社員で組織するJMIAユースアップの会(代表幹事=山﨑隆次氏)は、11月16日㈮の午後、東京・本郷の本郷台中学校で、体験型授業となる「第5回見て、触って、体験して学ぶ医療機器展示会」を開催した。

ユースアップの会では親会である日医機協が長年、医療機器企業が集積する文京区の本郷・湯島地域に事務局を構えていることから、地域への貢献活動の一環として、地域内の本郷台中学校と本郷小学校、湯島小学校――の3校を輪番に毎年1回訪れ、医療機器の展示会を行っている。

興味深く医療機器の解説を受ける生徒たち

学校展示会は3校の生徒に自身の住む地域の産業を知ってもらうことや、医療機器を実際に見て、触れ、使ってみることで、医療への関心と理解を深めてもらうことを目的に開催している。

展示会の開会にあたり、本郷台中学校の生徒を前にあいさつした山﨑代表幹事は「今日は本郷の地域産業である医療機器の各メーカーが展示を行っています。皆さんがテレビなどでしか見たことがない医療機器が展示されていますので、実際に触って体験していただきたい。それを通してこの地域のことや医療について学んでください」と呼びかけた。

今回の展示会では本郷台中学校の体育館にユースアップの会の会員ら12社が出品した。学年ごとに見学が行われ、生徒らは数人のグループに分かれ、各ブースを見て回った。

生徒らはそれぞれのブースで、出品の医療機器がどのような疾患の診断や治療に使われているか説明を受けたあと、実際に医療機器を手に取り、使用体験を行った。

医療機器の中には繊細で細かい作業を必要とするものもあり、生徒らは悪戦苦闘しながらも医療機器の操作にチャレンジ。真剣な眼差しで取り組みながらも、時には笑顔や笑い声もあげ、楽しく医療機器の体験学習を受けていた。

【出展した各社の体験授業の内容】

▽秋山製作所=縫合材料・鋼製小物(手術する時の縫合針の使用体験)
▽河野製作所=顕微鏡、スーパーマイクロサージャリー用持針器(実際に使われる針付縫合糸を使い縫合の体験)
▽シャルマン=脳外科用のクリップ・マイクロ剪刀・攝子、検眼メガネ、メガネ(形状記憶性チタンを使用したメガネのかけ心地、検眼メガネの使用感)
▽アトムメディカル=保育器(赤ちゃんの保育器内環境の体験)
▽第一医科=ステラスコープ、耳小骨鉗子(耳の構造を理解してから頭位モデルを使ったステラスコープで耳の中を覗く。内視鏡で耳の中をモニターに映し出し、耳小骨鉗子を使って耳の中の異物を取り除く体験)
▽トミーメディコ=遠心分離機(遠心分離の原理解説、遠心機の運転実演)
▽富士医療測器=吸引器(吸引器を実際に動かし吸引作業体験)
▽プラトンジャパン=歯科用インプラント模型、歯科用器具(愕骨模型を用いて歯科用インプラントの埋入手術体験)
▽ケイセイ医科工業=神経刺激装置(術中で使用する神経探査の体験)
▽オカダ医材=陰圧式固定具マジックベッド(手術台の上で患者の体位固定の方法や搬送時の部位の固定方法を体験)
▽ワシエスメディカル=舌がん診断モデル(実際に近い柔らかさのモデルを使って舌がんの触診を体験)
▽バイオ・インターナショナル=バスケットボール用車いす、普通型車いす、ペダル付き車いす(各種車いすの違いの体験と段差乗り越え体験)