業界団体

「創立80周年祝賀会」挙行【日本鋼製医科器械同業組合】

「創立80周年祝賀会」会場の様子

関係者ら多数が集い一層の発展誓う

日本鋼製医科器械同業組合(理事長=荒井豪氏、東京都文京区)は、昭和13年の創立以来、今年で80周年を迎えたことを記念して、10月26日㈮午後6時から、東京・西浅草の浅草ビューホテルで、組合員ら約60名が参加して「創立80周年祝賀会」を開催した。

次の90周年に向け団結して課題対応

荒井理事長

祝賀会は司会の田中一嘉副理事長の『開会の辞』で開会。これを受け、あいさつに立った荒井理事長は「前回の70周年時は組合員数が85社だったが、現在の組合員数は74社となっている。後継者不足や手術のやり方の大幅な変化などの課題があり、業界環境は大変厳しい状況にある。組合員の皆さまと団結して、課題に対応していきたい。次の90周年に向かって健康に留意して頑張っていきましょう」と呼びかけた。

このあと、来賓を代表して日本医療機器工業会の松本謙一理事長が祝辞に立ち「80年継続されてきたことに先人のご苦労を忍びながら、心からお祝い申し上げる。会員数が減少し、将来的に明るさがないかというと、ものは考えようだと思う。例えば、UDI(機器固有識別子)を鋼製小物にレーザー刻印して安全管理、経済性向上に役立てていく。そこには先行投資が必要だが、こういう時こそ団体が役割を担う。当工業会でも『刻印センター』のようなものを作ったらどうか、皆さま方の負担をかけないで将来が明るくなるような夢とロマンが描けないか考えて行政の方々とも意見交換している。いずれにしても大変難しい時代ですので、私どもも皆さま方と共に歩んでいきたい、と思っている」と述べ、今後の発展を祈念した。

次いで、日本医療機器協会の今村清理事長は「日本における医療機器は、江戸時代にシーボルトが日本で医療を行っていた頃に、皆さま方が現在作られている鋼製小物の原型のような器具が使われたことが始まりである。それまでの医療は漢方が主流で器具は使われていなかったが、感染症の天然痘が流行り、種痘(予防接種)を接種するために肌を傷つける鋼製小物が多く使われるようになった。そのことを考えると貴組合は医療機器業界にとって1丁目1番地のようなもので、ここから業界が始まったといっても過言ではない。鋼製小物はドクターの手の先で必要なモノ。今後も研さんを重ね、医療に貢献していただきたい」とさらなる飛躍に期待を込めた。

ここで、最長老の丸橋努理事が「皆さまと共に今後の発展と健康を祈念する」と述べたあと、乾杯の発声を行い、祝賀会は開宴した。

会場では参加者らがグラスを傾けながら、組合創立80周年を祝福し合った。歓談の中、余興としてビンゴ大会が行われ、ひとときの盛り上がりをみせたあと、古澤昭久副理事長の『中締め』をもって散会となった。