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昨年の活動踏まえ方向性示す【JIRA】

瀧口会長が「年頭所感発表会」開く

瀧口会長

日本画像医療システム工業会(JIRA)の瀧口登志夫会長は、1月7日㈬午後5時から、東京・大手町のKKRホテル東京で「年頭所感発表会」を開催した。瀧口会長は2025年を振り返り、JIRAの活動トピックスを解説し、それを踏まえ26年の活動方針を発表した。

医療機器の更新年数の長期化を憂慮

年頭所感発表会の冒頭、瀧口会長は2025年を回顧し「国内の病院経営環境は厳しさを増し、多くの医療機関が経営課題を抱えている。一方で首相交代などの政治的動きがあり、令和7年度補正予算では病院経営を支援する施策が決定し、今後の環境改善への期待も生まれた。また、医療機器の更新年数が長期化する中、質の高い医療の継続提供やサイバーセキュリティ対応の観点からも適切な機器更新の重要性は一層高まっている」と述べた。

25年のJIRA活動のトピックスに言及しては「JIRA画像医療システム産業ビジョン2030を見据えた活動を推進してきた」と語り、産業ビジョン2030の6つの活動基本方針に沿って実行した事業として、①JIRA産業の振興と関連領域との連携強化②データが変える医療の実現に向けた環境整備③医療機器に即した法規制、保険制度の実現④グローバル市場での競争力の強化⑤持続可能な医療を提供する産業構築⑥JIRA基盤活動の充実――を列挙し、説明した。

医療機器基本計画の見直しへ提案

①のJIRA産業の振興と関連領域との連携強化では、現在、第3期医療機器基本計画の見直し検討が開始されており、その検討会にJIRAとして参画している。医療機器促進法の目的・基本理念に沿って2040年を見据えた将来像や基本方針に対する議論が行われており、JIRAとしてもステークホルダーと連携しながら課題解決に向かっていく提案を行った。

②のデータが変える医療の実現に向けた環境整備では、胸部X線肺がん検診へのAI―CAD活用に向けた取り組みとして、肺がん検診条件でのAI―CAD活用を推進するためのアカデミアと連携したエビデンス構築を目指した活動を推進した。

③の医療機器に即した法規制、保険制度の実現では、2026年度診療報酬改定に向けた活動として、社会保障審議会の改定基本方針で言及された「イノベーションの推進」を一層加速するため、革新的な医療機器の評価制度の透明性・予見性を上げるための提言を行った。

④のグローバル市場での競争力の強化では、日本で開催されたIMDRF(医療機器規制国際整合化フォーラム)の企画・運営を担い、DITTA(国際画像診断・医療IT ・放射線治療産業連合会)代表としてGMTA(国際医療技術連盟)代表と共に共同議長を務め、産業界と管理委員会との医療機器規制の重要課題の協議などを行った。

また、国際規格会議に関する活動としては、中性子捕捉療法用医用電気機器および粒子線治療装置の基礎安全と基本性能に関する個別要求について、それぞれの国際規格案作成の了承獲得、規格の発行につなげることができた。

サイバーセキュリティ対応へ

⑤の持続可能な医療を提供する産業構築では、医療機器のサイバーセキュリティ対応として、既存の医療機器を含めた医療機器の製品ライフサイクル全体を通したサイバーセキュリティ対策や情報提供のあり方について厚労科研などの活動を通し、医療機関と連携して製造販売業者としての対応について取りまとめを行った。

⑥のJIRA基盤活動の充実では、JIRAカンファレンスパークの活用を拡大して、医療従事者・アカデミア向けに会員企業の製品・技術の最新情報の発信を5回開催したほか、会員企業が自主的に製品・技術を医療従事者に届ける「個社ページ」を開設した。

また、ITEM2025年は「リアル展示の魅力を加速」をテーマに、来場者・出展社数ともに前年以上の規模で開催した。

産業ビジョン実現に向けて活動推進

2025年の活動を踏まえ、26年のJIRAの活動については、産業ビジョン2030の実現に向けた活動を継続推進し、産業基盤の強化に注力していく。

産業基盤強化に関しては、特に重要なポイントを▽商品開発・上市サイクルの迅速化▽先進技術の実装と製品の適正な運用▽海外展開の拡大に対する障壁の低減――の3つに定義し、産業ビジョン2030の実現に向けた26年の具体的な活動指針として展開していく。