事業計画、予算を打ち出す【OMETA】
「2024年度通常総会」開催
海外医療機器技術協力会(会長=松本謙一氏、OMETA)は、6月28日㈮午後3時から、東京・飯田橋のホテルメトロポリタンエドモントで「2024年度通常総会」を開催した。総会では新年度事業計画とそれにともなう活動予算を打ち出した。
総会は司会の矢野守専務理事が「正会員総数62社中、出席22社、委任状提出32社」と総会成立を告げ、開会した。
ここで、あいさつした松本会長は「6月は色んな団体の総会シーズンでして、私も関係している団体の総会に出席し、各団体の会員各位と情報の共有化を図ってきた。そこで総じて思うことは、①医療機器の安定供給②医療のDX③グローバル化――の3つが重要となり、この中でも最近いわれていることはグローバル化をどのように進めていくか、が課題となっている。これを踏まえ、OMETAでは会員の皆さまと色々な国の情報を共有できればと思う」と述べた。
このあと、松本会長を議長に議案の審議が行われ、2023年度事業・決算報告、2024年度事業計画・予算、役員の選任などを原案通り承認、可決した。
このうち、2024年度事業計画では▽ODA案件の勉強会・意見交換会の実施▽厚生労働省輸出証明の照合業務の実施▽ODA案件の供与医療機材の稼働状況の追跡調査▽医療機材保守管理の活用レビュー調査▽海外規制情報の調査▽医療機器規制勉強会の開催▽OMETAヘルスケアビジネスセミナーの開催▽海外からの医療機材維持管理の問い合わせへの対応▽JICAや国内医療機関からの受託による医療技術者への技術支援▽海外の医療機器技術者の受入・研修プログラムの提案▽海外の医療機器輸入登録申請の簡素化の推進▽医療機器に関する海外医療機器規制情報の収集とセミナーの開催――などの事業を決定した。
また、役員の選任では理事企業の担当者の変更にともない、アトムメディカルの村山哲・国際コネクテッド部部長が新理事として選任された。
総会終了後は特別講演会(リモート講演)が行われ、前・駐タイ日本大使館大使の梨田和也氏が『最新のタイ情勢―変わりゆく国内政治と日本の関係』を、国立国際医療研究センター国際医療協力局展開支援課の横堀雄太氏らが『国立国際医療研究センター国際医療協力局のグローバルヘルス活動と医療機器の国際展開推進事業』を、それぞれテーマに講演した。
このうち、梨田氏はタイの経済状況について「2023年のGDP成長率は1.9%で本年は2~3%の成長が予測されている。タイ政府は伝統的に海外からの直接投資を優遇する政策を推進しており、過去10年間の累積投資額は日本が圧倒的に首位に立ち、タイ人雇用も1位となっている。少子高齢化により生産年齢人口は減少している」と解説した。