業界団体

産業ビジョンを更新へ【医機連】

「2024年賀詞交歓会」会場の様子

「2024年賀詞交歓会」開催

日本医療機器産業連合会(会長=山本章雄氏、医機連)は、1月5日㈮午後6時から、東京・大手町のKKRホテル東京で、会員をはじめ来賓の行政機関の担当官、関係団体の役員ら約170名が参加のもと「2024年賀詞交歓会」を開催した。

山本会長

冒頭、あいさつした山本会長は昨年を振り返り「生成AIが急拡大し、われわれの生活の中に溶け込んできている。医療機器業界でも製品の中にAIが普通に実装される時代が始まった、と痛切に感じている」と述べた。

経済の視点から回顧しては「コロナ禍が大分収束してきて、人の移動制限がなくなり、経済はコロナ前の活動に戻ってきている。しかし、地政学的リスクにより、業界でもサプライチェーンの乱れが起きており、原材料や部材の価格高騰、円安もあり厳しい状況が続いている」と語った。

医療業界に関しては「いわゆるトリプル報酬改定が昨年から議論されているが、いよいよ大詰めにきている。昨年末に色々と方向性が出され、医療業界でも賃上げの方向の議論が出ており、そろそろ着地を見る時期になってきたと思われる」とした。

医機連の活動を支える会員各位に対しては「会員の皆さまには診療報酬や安定供給、イノベーション評価、サイバーセキュリティ対応など、様々な医機連の活動にご支援いただきまして感謝申し上げる」と謝意を示した。

今年、医機連が40周年を迎えることに言及しては「40周年を機に医機連産業ビジョンのアップデートを予定している。現在、会員団体や行政の意見を伺いながら、アップデートを図っている。今年の後半には皆さまにお披露目できると思う」と予告した。

今年の抱負としては「医機連としてぶれることなく、多種多様な医療機器・医療技術のイノベーションと安定供給を通じ、日本をはじめ世界各国に優れた医療機器テクノロジーを提供し、国民福祉の向上と医療機器産業の発展に寄与していきたい」と力を込めた。

このあと、来賓の内閣府健康・医療戦略推進事務局の竹林経治次長、厚生労働省の内山博之大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官、厚労省医薬局の城克文局長、経済産業省の南亮大臣官房総括審議官、文部科学省研究振興局の塩見みづ枝局長、医薬品医療機器総合機構の藤原康弘理事長、日本医療研究開発機構医療機器・ヘルスケア事業部医療機器研究開発課の友安弓子課長――らが、それぞれの立場で新年祝辞を述べた。

引き続き、高木俊明副会長が〝乾杯〟の発声を行い、賀詞交歓会は開宴した。会場では参加者らが新年のあいさつを交わしあった。ひとときの歓談のあと松本謙一副会長の〝閉会の辞〟で散会となった。