業界団体

医療機器業界と行政の若手育成へ【医機連】

第Ⅲ期「医療機器人財育成プロジェクト」始動

第Ⅲ期「みらプロ」がスタート

医療機器関連の20団体で組織される日本医療機器産業連合会(会長=三村孝仁氏、医機連)は、医療機器業界と行政の若手人財育成を目的に、第Ⅲ期「医療機器のみらいを担う人財育成プロジェクト(みらプロ)」をスタートさせ、5月30日㈫午後1時から、医機連会議室で第Ⅲ期第1回ワークショップを開催した。

みらプロは医機連が2020年7月に立ち上げた若手の人財育成プロジェクト。▽医療機器産業の活性化と未来を託す人財の開発▽医療機器産業の未来を見据えた政策提言力の向上▽業界、行政、医療関係者との人財ネットワークの構築――を目的としている。

参加メンバーは医療機器企業の社員と行政(厚生労働省、PMDA、経済産業省)の職員で、30~40代を中心に約40名で構成されている。

誰と、何を、如何に、学ぶかが大事

松本最高顧問

第Ⅲ期第1回の開催にあたり、みらプロ三期生を前にあいさつした松本謙一みらプロ最高顧問(医機連副会長)は「みらプロを卒業された方々から、学んだことや人脈をもっと活かしたいので、その企画を一緒に考えてくれないか、とご相談を受けている。みらプロの立ち上げ当初は、ここまで盛り上がってくるとは思わなかった。それくらい中身の濃いプロジェクトだったと嬉しく思っている」と語った。

みらプロの特長にふれては「〝誰と〟〝何を〟〝如何に〟学ぶかが大事。企業と行政の次代を担う若い世代の方々が毎回、違う講師からタイムリーなテーマの講演を聞いたあと、グループごとにディスカッションを行う。1人で勉強していると、どうしても〝独りよがり〟になってしまうもので、官と民で立場が違う中での意見交換は多くのことが学べると思う」と説いた。

また、激動の時代だからこそ、持続したい『3つの心』として①利他の心②協調の心③ユーモアの心――に言及し「『利他の心』は世のため人のため、他人を利する心が大事だ。利己主義になるとコンプライアンスに反することが起きてしまう。『協調の心』は現在のようなイノベーションの時代、自社の力だけでは実現が難しければ他社と協業することも考える必要がある。『ユーモアの心』はギスギスした世の中だからこそ、ダジャレの1つでも言えるよう、心にゆとりを持ちたいものである」と述べた。

このあと、ワークショップでは、講師に招へいした医療機器センターの中野壮陛専務理事が「産業振興政策と規制政策―未来から学ぶ―」をテーマに講演した。聴講後、参加者らは講演で学んだことを踏まえ、3グループに分かれ、医療機器業界の将来像について討論を繰り広げた。

なお、第Ⅲ期みらプロは来年の3月までに計7回のワークショップを開く予定で、7回目は最終報告会としてグループごとに成果を発表することになっている。