「2023国際医用画像総合展」【JIRA】
コロナ禍前のにぎわいを取り戻す
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日本ラジオロジー協会(代表理事=富山憲幸氏、JRC)の主催で、日本画像医療システム工業会(会長=山本章雄氏、JIRA)が運営する「2023国際医用画像総合展」(ITEM2023)は、4月14日㈮~16日㈰の3日間を会期に、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催された。コロナ禍も落ち着いてきたことから昨年の総合展に比べ、約3,000人増の約1万400人が来場し、連日にわたり盛況を博した。
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国際医用画像総合展は1988年以来、日本医学放射線学会総会(JRS)と日本放射線技術学会総会学術大会(JSRT)、日本医学物理学会学術大会(JSMP)と同時に開催されている医療画像装置や周辺機器・システム関連の総合展示会で、アジア最大規模を誇る。
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ITEM2023の開会式であいさつしたJRCの富山代表理事は「約3年続いた新型コロナウイルス感染症も落ち着いてきたので、今回のITEMは、ほぼコロナ禍前の規模で開催することができた。ITEMは北米放射線学会(RSNA)に次ぐ規模で、欧州放射線学会(ECR)とほぼ同じ規模となる」と述べた。
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ITEMは海外からの来場も多いことにふれては「私が理事長を拝命しているアジア・オセアニア放射線学会(AOCR)のボードメンバーも多く来日するので会場内のツアーを企画した。ITEMは日本が世界に誇れる展示会だと思う。またJRCはJRS、JSRT、JSMP、JIRAの4団体からなるユニークな枠組みで世界に類を見ない組織となる。この組織をもっと世界にアピールして情報発信していければと思っている」と語った。
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次いで、JIRAの山本会長はJRC2023のテーマ『Be a Game Changer in Medicine with Radiology』に言及し「〝ゲームチェンジャー〟という言葉が入っているのが印象的で、ゲームチェンジャーをチャットGPTで調べてみると『環境を変える』、『ルールを変える』、『新しい機会を作る』、『新しいプレーヤーを作る』と説明している。医療においてはAIがゲームチェンジャーの1つであろう。今回のITEM2023にはゲームチェンジャーになりたい143社が出展しているので、ぜひ会場に足をお運びいただきたい」と呼びかけた。
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このあと、富山代表理事と第82回日本医学放射線学会総会の粟井和夫会長、第79回日本放射線技術学会総会学術大会の市田隆雄大会長、第125回日本医学物理学会学術大会の阿部慎司大会長、山本会長――の5人が展示会場入口前でテープカットを行い、ITEM2023は開幕した。
AI関連製品の出展企業が増加
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コロナ禍が落ち着いてきたことから、会場は活気にあふれ、コロナ禍前の展示会の雰囲気が回復していた。各ブースでは画像診断機器のデモンストレーションや、大型スクリーンを使ったプレゼンテーションが繰り広げられ、会場のあちこちに来場者の黒山の人だかりができていた。
近年、医療現場で注目が集まるAI(人工知能)関連製品に関しては、出展企業が前年の20社から26社に増加した。様々な画像診断をサポートし、検査を効率化する画像診断支援システムなどが紹介され、来場者の注目を集めていた。
会場内にはJIRAの企画展示として、特設ステージが設けられ▽AIを活用した医療機器▽SaMDなど最新の診断技術の進展▽最新技術を活用した業務改革▽放射線管理と安全確保――の4テーマごとに計21社が、プレゼンテーションを行ったほか、出展企業8社が独自の技術や製品をPRするプロモーションが行われ、来場者が耳を傾けていた。