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「本領発揮プログラム」を学ぶ【JMIAユースアップの会】

感覚を活用して集中力アップへ

「講習会」会場の様子

JMIAユースアップの会(代表幹事=新井健介氏)は、日本医療機器協会(理事長=中島孝夫氏)と共催して、3月16日㈭午後6時から、東京・本郷の医科器械会館で「講習会」を開催した。水泳のジュニアオリンピック選手のコーチ経験のある吉田貴広氏(クララ社長)が登壇し、「本領発揮プログラム人材育成」をテーマに約1時間半、講演した。

講習会にはリアル参加が12名、Zoom参加が9名の計21名が参加した。参加者らはパフォーマンスがアップするという感覚や色の刺激を取り入れたアプローチ方法を学んだあと、実際に自身の身体でパフォーマンスがアップすることを体感した。

開会にあたり、新井代表幹事は「今日は何か自身にプラスになることを持って帰っていただきたい。ご参加の皆さまにとって実りある講習会になれば幸いです」とあいさつした。

講師の吉田氏

講習会で吉田氏は「よく指導者は〝集中しなさい〟〝落ち着きなさい〟〝自信を持ちなさい〟というが、どうやってやるかは教えていない。こういう時のアプローチとして、非認知能力が有効になる。身体のバランスや姿勢、視覚などを用いて集中力や自己コントロールを養うことができる」と述べた。

感覚をつかさどる脳神経に言及しては「12分類されている脳神経のうち、第2脳神経は視覚で、目から入る情報により身体には色々な反応がみられる。また、集中力をつけるには呼吸が非常に重要になり、第5脳神経の顔面神経や、第7脳神経の表情筋などが影響している」とし、鼻から息を吸う際に眉(まゆ)毛を下げて吸うとあまり息を吸えないが、眉毛を上げると息をたくさん吸えることを説明した。このあと、実際に参加者らに体感してもらい、参加者らは吸える息の量の違いに驚いていた。

集中する時は目線と姿勢が大事になることを強調しては「しっかり立つと集中ができるようになる。どんなに崩れても倒れず、ふにゃふにゃにならない。立った時に黒目を上に向けると力が入り、黒目を下に向けると力が入らなくなる。スポーツで負けている時などに〝下を向くな〟とよくいうが、下を向くと力が入らないからである」と解説した。

これを受け、参加者らは2人1組になり、1人が立ち、もう1人に肩を押してもらい、黒目を下にした時の身体の崩れ方と、黒目を上にした時の身体の力の入り方を体験。黒目を上にした時は体幹がしっかりして力が入ることを実感した。