矢澤英人会長の栄誉を祝福【日科協】
「旭日小綬章受章を祝う会」開催
令和2年春の叙勲で旭日小綬章を受章した日本科学機器協会(日科協)の矢澤英人会長(ダルトン会長)の栄誉を祝福するため、4月27日㈬午後3時から、東京・丸の内の東京會舘で、業界関係者ら約220人が出席のもと「旭日小綬章受章を祝う会」が開催された。
開会にあたり、祝う会の発起人を代表してあいさつした日科協の長谷川壽一副会長は「この祝う会は令和2年春季叙勲の受章を祝うもので、当初は令和2年10月の開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、延期を余儀なくされ、その後の調整を経て、ようやく本日の開催となった」と説明した。
矢澤会長の略歴にふれては「昭和45年にダルトンに入社し、平成17年に社長、同26年に会長に就任し、同社の経営を牽引されてこられた。一方、同22年から日科協の会長として広く科学機器業界、日本の科学技術の発展に力を尽くしてこられた」と紹介した。
主な功績については「平成24年にそれまで任意団体であった日科協を法人化した。また、日本分析機器工業会と共同で分析・科学機器展の開催、科学・分析機器総覧の刊行、分析・科学機器遺産認定事業――などの事業を実現させた。分析・科学機器展はその後、統一名称『JASIS』として飛躍的な拡大を果たし、最近ではJASIS関西の開催など、日科協と日本の科学技術の発展に寄与し続けている」とその功績をたたえた。
また、「このたびの栄誉は矢澤会長を支えてこられたご家族やダルトンの皆さまもお慶びのことと思うが、私ども日科協関係者もわがことのように嬉しく感じており、心からお祝い申し上げる。矢澤会長には今後も末永くご健勝で業界と科学技術の発展にご尽力を賜ることを願っている」と矢澤会長の一層の飛躍を祈念した。
次いで、来賓を代表して経済産業省製造産業局産業機械課の安田篤課長と、東京理科大学総合研究院スペースシステム創造研究センターの藤嶋昭栄誉教授、タニタの谷田千里社長が祝辞を述べたあと、日科協の入江一光副会長から矢澤会長に記念品が贈呈された。
これを受け、矢澤会長は「私が会長に就任した平成22年に、日科協主催の科学機器展と日本分析機器工業会主催の分析展が、初めて合同展として幕張メッセで盛大に行われた。この合同展の初日、開会式に先立って会場内別室で、日本分析機器工業会の堀場会長と合同展開催の覚書の調印式に臨んだ時の高揚感と満足感また緊張感は今でも忘れることはできません。その後、名称をJASISに変更し、今日まで進化を遂げ、本年度で10周年の節目を迎えることができた」と発展を続けるJASISの歩みを回顧した。
平成22年からこれまで6期12年間、日科協の会長を務めていることに言及しては「東日本大震災をはじめ全国各地の自然災害や、新型コロナウイルス感染症の拡大など、様々な課題がありましたが、その都度、各地区協会や会員企業の皆さまと協力し、業界発展を最優先に考え、今日まで無事に運営ができたことを心から感謝申し上げる」と謝辞を述べた。
また、矢澤会長は「今回、私自身の過去を振り返り、改めて科学機器業界との強い結びつきを痛感している。当初は父が起業した会社の発展を願っておりましたが、色々な方々との出会いを経て科学機器業界への思いが年々高まってきたことを思い起こした。今回の受章は皆さまのご支援、ご協力があってこそいただけた章であることを胸に、またこの章に恥じることのないよう、これからも社会のために微力ではありますが、精進してまいります」と感謝の意を表明した。
このあと、日本分析機器工業会の栗原権右衛門前会長の〝乾杯〟の発声で、祝う会は開宴した。会場では新型コロナウイルス感染防止対策が徹底され、出席者は開宴時の乾杯もマスクを着用し発声後にマスクを取り飲酒、出席者は全員着席での食事と飲酒、出席者間にアクリル板を設置、食事飲酒以外はマスク着用、出席者同士のお酌禁止――などが実施された。
ひとときの歓談のあと、矢澤会長の5人のお孫さんから矢澤夫妻に花束贈呈が行われたあと、ダルトンの安藤隆之社長の『謝辞』、日科協の井内卓嗣副会長の『万歳三唱』をもって祝う会は閉会となった。