業界団体

ヘルスケアの協力関係を展望【日本ウズベキスタン財団】

「シルクロード・ビジネスセミナー」会場の様子

シルクロード・ビジネスセミナー開催

日本ウズベキスタン・シルクロード財団は4月25日㈪午後3時から、東京・大手町のKKRホテル東京で「シルクロード・ビジネスセミナー」を開催した。ビジネスセミナーでは同財団の専門4部会の活動にフォーカスを当て、各部会長らが活動状況や日本とウズベキスタンの協力関係の展望について発表した。

松本部会長

専門4部会の発表のうち、ヘルスケア部会の松本謙一部会長は、自身が副会長を務める日本医療機器産業連合会(医機連)の4つのビジョンに言及し、①革新的な医療機器の開発のためのイノベーションの加速②医療機器の国内安定供給③イノベーションの加速に向けたビッグデータの利活用④国際展開への対応――の4点を列挙。

この医機連ビジョンを踏まえ「昨今、色々な方面でのパンデミックな現象を見ていると、やみくもに先進国向けイノベーション、AI、IT、DXなどを活用した医療機器を開発しても、発展途上国や戦時下の国々では十分に使いこなすことができないだろう。むしろそれぞれの国の水準や風土などの条件に合った医療機器を提供するのが本当のヘルスケアだと思う」と述べた。

ウズベキスタンの医療に貢献へ

また、ウズベキスタンのミルジヨエフ大統領が2019年に来日した際に、同国内に2つの医療機器工場と3つの病院をODAで建てることでMOU(覚書)にサインしたことにふれ「安倍総理(当時)の公邸でミルジヨエフ大統領をお迎えしての晩餐会が開かれ、その席で大統領から『自動車やテレビなどは自国で作れるが、医療機器だけはロシアと中国から輸入しており、国産化できる工場がないので、建ててもらえないか』とのお話を聞き、MOUにサインした。工場建設はパンデミックな情勢が続いているため、未だに実現していないが、ウズベキスタンのヘルスケアに役立ちたい、という気持ちはいつも頭の中にある」との思いを語った。

落合顧問

両国が恩恵を受ける国際協力を

次に、ヘルスケア部会の落合慈之顧問がマイクを取り、日本とウズベキスタンの人口構成の違いに注目し「日本は高齢社会だが、ウズベキスタンは若い世代が多く疾病構造も日本とは違う。日本の手術は内視鏡手術など非侵襲の手術が多くなっているが、ウズベキスタンでは開腹手術が多い。内視鏡手術で別の所を傷つけてしまった場合は開腹手術をしなければならないが、日本の若い医師は開腹手術をやる機会が非常に少ないため対応するのが難しくなっている。そこで日本の若い医師はウズベキスタンで修行させてもらい、腕を磨くことも必要ではないか。国際協力は一方的ではなく、両国が恩恵を受けることも大事だと思う」とし、日本とウズベキスタンがウィンウィンの関係で発展していくことを祈念した。