「令和4年度定時総会」開催【日本鋼製医科器械同業組合】
新年度事業計画・収支予算を打ち出す
日本鋼製医科器械同業組合(理事長=荒井豪氏、東京都文京区)は、1月28日㈮午後3時から、東京・本郷の医科器械会館で「令和4年度定時総会」を開催した。当初、定時総会は都内のホテルで開催予定だったが、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大を鑑み、ホテルでの開催を急きょ、医科器械会館に変更して行われた。また、役員改選についてもコロナ禍を考慮して全役員の留任を決定した。
総会は司会の石田監事が「出席19社、委任状提出38社、合計57社で会員総数の過半数を超えている」と総会成立を宣言。松岡理事の『開会の辞』を受け、あいさつに立った荒井理事長は「昨年の総会も新型コロナウイルスのまん延で制約を受けたが、今回の総会も急きょ、医科器械会館での開催となった。来年の総会は通常通りホテルで開催できることを期待したい。本日の総会では皆さまの建設的なご意見をお聞かせください」と述べた。
このあと、荒井理事長が議長になり、議事録署名人に木村敏克(木村製作所)と山崎哲也(山崎製作所)の両氏を指名し、議案の審議に入った。
議事は令和3年度事業・収支決算報告と令和4年度事業計画・収支予算、役員改選――など。いずれの議事とも担当役員が報告、説明を行い、各議事ともに承認、可決した。
このうち、令和4年度事業計画では①薬機法の周知徹底②機関誌の発行③事務局による各種許可申請・登録手続きの支援④製品の安全性・有効性・信頼性の研究・技術向上に努める⑤行政機関、関連団体からの通達・通知の周知徹底⑥組合員相互の親睦事業の実施⑦組合ホームページの充実⑧医療機器のバーコード表示の課題に対応し組合員へ情報提供する――の8事業を展開する。
役員の改選に関しては、通常、同組合では選挙で役員を選出しているが、コロナ禍で組合員の出席も少ないことを考慮し、全役員(下記参照)の留任を決定した。
鋼製医科器械の職人の技術継承へ
また、総会では組合員の金井しのぶ氏(マイステック社長)が、鋼製医科器械職人の技術継承に関する活動について説明を行い、若手職人の育成施設『Co―working factory』(貸工場・研修施設)として、荒井製作所から同社板橋工場のスペースの提供を受けたことを報告し「同施設は4月からの稼働開始をめざし、現在、準備作業を進めている。この取り組みは昔ながらの手仕上げ技術の継承とともに、医科器械製造の新しい形を模索する試験的な側面も持つ。縮小の一途をたどる(鋼製医科器械業界の)現状をユーザーと共有することで、われわれに求められているものは何かを探っていきたい」と述べ、業界の現状を憂慮し、新たなものづくり環境の構築に向けた思いを語った。
日本鋼製医科器械同業組合の新年度役員体制
【理事長】
荒井 豪(荒井製作所)
【副理事長】
田中 一嘉(田中医科器械製作所)
【理事】
田辺 正(田辺医科器械製作所)
飯田 実(アイ・エス)
丸橋 努(みほろ医科器械製作所)
島田 誠(島田医科器械製作所)
松岡 豊(松岡医科器械)
小池 勇一(小池製作所)
今井浩一郎(今井医療器械製作所)
山崎 哲也(山崎製作所)
浅井 寛治(浅井製作所)
高山 孝蔵(高山医療器械製作所)
勝田 健一(勝田金属製作所)
【監事】
川崎 好一(川崎ピンセット)
石田 明雄(石宏製作所)