業界団体

「第84回定時総会」を開催【日本鋼製医科器械同業組合】

令和3年度事業計画を打ち出す

「定時総会」での審議の様子

日本鋼製医科器械同業組合(理事長=荒井豪氏、東京都文京区)は、1月29日㈮午後3時30分から、東京・本郷の医科器械会館で「令和3年度(第84回)定時総会」を開催した。今回はコロナ禍での開催とあって、総会のみを行い、例年、総会後に行われていた新年会は中止となった。

荒井理事長

開会にあたり、組合員総数63社中、出席17社、委任状提出45社――との総会の成立宣言を受け、あいさつに立った荒井理事長は新型コロナウイルス感染症の影響で、今年の総会はホテルでの開催を見合わせ、医科器械会館での開催になったことを報告し、「一昨年の12月に中国・武漢で発生し、日本では1月の豪華客船ダイヤモンドプリンセス号から始まった新型コロナウイルス感染症に1年間振り回され、いまだに収束がみられない。2度目の緊急事態宣言も出されたが、なかなか感染者数も減らない状況が続いている」と新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化していることを憂慮した。

また、「今回の総会は密にならず、感染防止策を施し、総会後の懇親会も取り止めとした。この1年の当組合の道筋を立てる総会ですので、皆さまの忌憚のないご意見をお聞かせください」と述べた。

このあと、議案審議に移り、令和2年度事業報告・収支決算報告、令和3年度事業計画・収支予算――を担当役員が報告、説明を行い、全議案とも原案通り承認、可決した。

諸問題に対応した各種事業を推進へ

このうち、令和3年度事業計画では①医薬品医療機器等法の周知徹底、情報提供②機関誌の発行③製造販売業、修理業の許可申請および製造業の登録手続きの事務局の支援④製品の安全性・有効性・信頼性に関わる研究・技術向上に努める⑤関係行政や関連団体からの通達・通知の周知徹底を行う⑥厚生部・研究部の企画・立案を積極的に展開し、組合員相互の親睦を図る⑦事業活動を組合ホームページに掲載し、組合員間で情報の共有化を図る⑧医療機器のバーコード表示の課題に取り組み、組合員への情報提供を行い、啓もう活動の必要性を追求する⑨日本医療機器工業会への協力、連携のもと、組合の諸問題の解決に取り組む――の9事業の推進を決定した。

そのほか、総会では日本の鋼製医療器械の高い技術を継承、発展させることを目的に設立された「日本の医療器械を考える会」の活動が紹介された。同考える会は日本の鋼製医療器械の抱える課題(安価な海外製品の台頭、職人の高齢化、後継者不足など)を憂慮し、さまざまな取り組みを行っている。