令和2年度事業計画・予算を決定【日医機協】
通常総会で書面決議書も含め採決
日本医療機器協会(理事長=中島孝夫氏、東京都文京区、日医機協)は、5月26日㈫午後3時30分から、東京・本郷の医科器械会館で「令和2年度通常総会」を開催した。今回の総会は新型コロナウイルス感染拡大にともない、会員の安全を第一に考え「書面決議書」を含めた決議により、令和2年度の事業計画・予算などを打ち出した。また、例年行われていた総会終了後の会員企業従業員を対象にした「永年勤続優良従業員表彰式」と「懇親会」は中止となった。
総会は司会の渡部充理事が「会員総数287名中、書面議決を含め、出席160名」と総会の成立を告げ、開会した。
ここで、中島理事長が骨折療養中で欠席のため、今村清副理事長が中島理事長の総会あいさつを代読(下記参照)した。
このあと、五十嵐医科工業の五十嵐康夫社長を議長に議案の審議に入った。議事は令和元年度の事業・収支決算報告と、令和2年度の事業計画・収支予算・経費の賦課および徴収方法――など。いずれの議事とも髙橋健次事務局長が報告、説明を行い、監査報告を新井健介監事が行い、全議案とも原案通り承認、可決した。
重点8項目を中心に事業展開へ
承認された令和2年度事業計画では、理事長が今年の年頭所感で掲げた重点8項目である、①各種講習会の開催②医工連携事業の推進③国際モダンホスピタルショウの活用④関係官庁との連携⑤会員企業間の交流⑥会員のための医科器械会館の管理・運営⑦災害対策・災害救援活動・BCPなどの研究⑧創立110周年に向けて――を中心に、各委員会・部会で各種事業に取り組んでいく。
このうち、各種講習会の開催では、医薬品医療機器等法をはじめ会員企業の業務に役立つ関係法令の講習会として、▽医療機器販売業等の営業管理者および医療機器修理業責任技術者のための継続的研修▽わかりやすいQMS講習会▽診療報酬講習会――などを開催する。
また、平成25年から取り組んでいる医工連携事業については、今年度も全国の地方自治体や公益産業振興センターと共催し、日医機協所有の医科器械会館(東京都文京区本郷)で、ものづくり企業との本郷展示・商談会を開催する。
ものづくり企業との本郷展示・商談会の開催にあたっては、今年度も医療機器産業が集積する本郷台地を「メディカルヒルズ本郷」と標榜し、継続して医工連携のキャッチフレーズとして、全国にアピールしていく。
創立110周年へ向けては、日医機協が明治44年(1911年)5月に創立され、来年で110周年を迎えることから、業界最古の歴史を有し、業界の先達が築いてきた団体として、各事業のさらなる充実を図っていく。
「令和2年度通常総会あいさつ」
日本医療機器協会 理事長 中島 孝夫
皆様、こんにちは。理事長の中島でございます。今回は、このような緊急事態宣言の中、お集まりいただき、誠にありがとうございます。心より御礼申し上げます。
本来ならば、通常総会後に永年勤続優良従業員の方々の表彰式や会員の皆様との懇親会を行うところではございますが、新型コロナウイルス感染症の影響でそれもままならず、通常総会の開催のみという形となりました。
今回の通常総会は、3密を避け、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、「書面議決」と決定しました。そして、このように最小限の会員の皆様にお集まりいただき、正式に総会を成立させていただきます。
このような通常総会は、日本医療機器協会設立109年の歴史の中で初めての事であり、今や世界の生活様式や常識が変わろうとしています。
世界3大投資家の一人とされるジム・ロジャース氏の言葉に「このウイルスは、世界を大きく変える可能性がある」との言葉通り、日本もいろいろと変わろうとしています。年頭に誰がこのような事態になることを想像出来たでしょうか。
来年は東京オリンピックが開催される予定です。どうか1日も早くワクチンができ、終息に向かってほしいと思います。
また、来年の通常総会は110周年の佳節を迎えます。会員の皆様と盛大に開催が出来る事を心より願っております。
このコロナショックはいつまで続くかわかりませんが、会員の皆様の安心と安全を第一に考えてこれからも運営していきたいと思います。最後になりますが、今日お集まりの会員の皆様の益々の発展と健康を祈って挨拶とさせていただきます。
本日はありがとうございました。