今年をさらなる飛躍の年に【日医機協】
「令和2年新春賀詞交歓会」開催
日本医療機器協会(理事長=中島孝夫氏、東京都文京区、日医機協)は、1月15日㈬午後6時から、東京・内幸町の帝国ホテルで「令和2年新春賀詞交歓会」を開催した。賀詞交歓会には会員をはじめ、来賓の加藤勝信厚生労働大臣や、国会議員、行政機関の担当官、関係団体の役員、医工連携事業で協力関係にある地方自治体の担当者--ら約230人が参加し、新年のあいさつを交わしながら、今年の医療機器業界のさらなる発展を誓い合った。
医療機器法の制定に向け活動へ
年頭にあたり、あいさつに立った中島理事長は「日ごろから当協会がめざしていることについて、お話させていただく」と前置き、日医機協が取り組んできた医療機器法の制定に向けた活動に言及した。
「今から9年前、2011年に鴨下先生のもと、医療機器法の制定に向けご尽力いただきましたが、その中のお一人が本日ご臨席の加藤大臣だと伺っております。そして多くの関係者とともに大変にご苦労され、14年に薬事法から医薬品医療機器等法に改正していただいた。また、昨年12月には薬機法の一部改正があり、さらに進化しております」と、その経緯を語った。
医療機器産業の今後の10年を考察しては「医療機器は日本の成長産業と位置付けられ、さらなる進化を遂げることが予測されます。このことを考えると医療機器を医薬品の庇護のもと、医薬品の法律の範疇(ちゅう)で進めることは無理があるのではないでしょうか。9年前を推測しますと、そのような危機感から、国会議員の先生方も動かれたのではないかと思います」と医療機器の単独法制定の意義を述べた。
これを踏まえ「高いところから、偉そうに申し上げるつもりはございませんが、ご臨席の国会議員の先生方や関係団体の代表の方々と力を合わせて、今一度、医療機器の単独法の制定に向け、一歩前進できればと思っております。お集まりの皆さまの頭の隅に留めていただければ、大変うれしく存じます」と呼びかけた。
医療機器業界の発展へ
加藤厚生労働大臣が来賓祝辞
このあと、来賓を代表して加藤勝信厚生労働大臣や、武見敬三参議院議員、とかしきなおみ衆議院議員、中山寛進東京都議会議員、成澤廣修文京区長、十屋幸平日向市長、花本由紀東京都福祉保健局食品医薬品安全担当部長、松本謙一日本医療機器産業連合会会長、菊地眞医療機器センター理事長--の9人が祝辞を述べた。
このうち、加藤厚生労働大臣は「貴協会におかれましては来年5月に創立110周年を迎えると伺っている。長きにわたり医療機器業界の活性化と発展へ尽力されていることに改めて敬意を表します。また、最近では医工連携事業を展開され、ものづくり企業の医療分野への参入促進にも取り組まれていると聞いております」とし、長年にわたり医療機器産業の発展に寄与してきた日医機協の功績をたたえた。
また、加藤厚生労働大臣は2040年に向け、現役世代の人口減少や、健康寿命の伸展、高齢者の就労促進、福祉サービスの生産性向上--などが重要な課題となっていることにふれ、「医療機器産業の果たすべき役割は、ますます大きくなってくる。貴協会の皆さまにおかれましては、引き続き医療福祉現場の多様なニーズを捉え、医療機器の開発、製造、販売にご尽力いただきたい」と、日医機協の一層の飛躍に期待を寄せた。
このあと、田中一嘉副理事長が『乾杯』の発声を行い、賀詞交歓会は開宴した。会場では参加者らが新年の賀詞を交わしながら、情報交換と親睦を深め合った。また、遅れて到着した辻清人衆議院議員が来賓祝辞を述べた。ひとときの歓談の後、根本裕司副理事長の『中締め』をもって賀詞交歓会は閉会となった。