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野島専務が社長に昇格【サクラへルスケアサポート】

野島社長

サクラグループ初の女性社長に

サクラグローバルホールディングのグループ企業であるサクラへルスケアサポート(東京都中央区)は、取締役会で早坂伊知郎社長が顧問に退き、野島久美子専務が社長に昇格するトップ人事を決定した。野島社長はこれまでのマーケティングや開発での実績が評価され、サクラグループ初の女性社長となった。社長就任にあたり、野島社長は「記者会見」を開き、抱負を語った。

サクラへルスケアサポート(SHS)は、洗浄・滅菌分野のリーディングカンパニーであるサクラ精機の1事業を独立する形で2008年に設立された。

SHSは院内の洗浄・滅菌業務、手術室周辺業務、環境整備業務、診療材料・薬品管理業務などを受託し、専門知識を活かした高品質な支援サービスを提供している。

マーケティングの知識を経営に

記者会見で野島社長は「代表取締役社長を拝命し、これまでサクラグループ内で携わってきた開発やマーケティング業務で学んだこと、経験したことを総動員して、また、新しい知識も得ながら思いっきりやらせていただこうと考えている」と抱負を述べた。

グループ初の女性社長に就任したことについては「サクラグループは女性社員であっても最初から本物を見せる(国内外の現場に積極的にふれる機会をあたえる)など懐の深さがある。私はグループ初の女性社長となり、いわゆる門戸を開いたと思いますので、今後は後進の女性社員にも続いてもらいたい」とサクラグループの女性社員の今後の活躍に期待した。

取り組むべき課題に言及しては「昨今の社会環境の変化にともない、SHSと医療現場の両方の課題は▽人手不足▽人材育成▽働き方改革--と考えている。課題解決に取り組み、医療貢献と社会貢献につなげていきたい」と語った。

社長としての心構えとしては「洗浄・滅菌の現場は、これまで以上の高い専門性が求められている。これまで私は病理診断・検査の分野でマーケティングの経験を積んできたことから、今後は新鮮な目で、SHSのビジネスを俯瞰し、改善すべきところは改善するなど、新しいことをやっていきたい」とした。

SHSは委託業務という顧客と同じ立ち位置で仕事をしていることを踏まえ「ユーザーの立場でもあるSHSから、サクラグループ各社への発信を強め、今後さらなるシナジー効果を生んでいく計画で、将来的には製品開発やアプリケーション提案などにつなげていきたい」と明かした。

今後の目標としては「5年後に受託施設を2倍まで増やしたいと考えている。SHSやサクラグループからの提案が顧客に受容されることにより、これを達成できると考えている」と表明した。