自家培養角膜上皮を承認申請【J―TEC】
眼科領域の再生医療等製品で国内初
富士フイルムの子会社であるジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(社長=畠賢一郎氏、愛知県蒲郡市、J―TEC)は、角膜上皮幹細胞疲弊症の治療を目的とした、再生医療等製品となる自家培養角膜上皮「EYE―01M」の製造販売承認申請を厚生労働省に行った。眼科領域の再生医療等製品では国内初の申請となる。
今回の申請は眼科医療機器メーカーであるニデック(社長=小澤素生氏、愛知県蒲郡市)からの開発委託を受け実施した。イタリアのモデナ大学と大阪大学大学院から角膜培養に関する技術を導入し、2014年10月から国内で治験を実施してきた。
EYE―01Mは患者自身の角膜組織の輪部から角膜上皮幹細胞を採取してシート状に培養したもので、同品を移植することで角膜上皮を再建させ、視力とそのほかの臨床症状(眼痛、異物感、流涙、乾燥感など)を改善させる。
ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングは自社製品の開発のみならず、治験品開発や商業生産などを行う開発製造受託(CDMO)や、薬事コンサルティングや治験を行う開発業務受託(CRO)など、再生医療等製品の開発初期から市販後までワンストップ、かつシームレスにサポートする再生医療受託事業に注力している。
今回の申請はニデックからの委託を受け、再生医療受託事業の一環で行ったもの。EYE―01Mの販売はニデックが行う。