医療関連の新事業を展開【タニタ】
「健康プラットフォーム」を構築へ
タニタ(社長=谷田千里氏)の子会社で健康サービス事業を手がけるタニタヘルスリンク(社長=丹羽隆史氏、東京都文京区)は、タニタのほか民間ファンドのINCJ(社長=勝又幹英氏)とヘルスケア分野との親和性の高い事業パートナー4企業を引受先とする総額35億円の第三者割当増資を実施する。
タニタヘルスリンクはこの資金を活用し、誰もが利用できる「健康プラットフォーム」を構築する。パートナー企業とともに、企業や自治体の健康経営・健康投資の推進、利用者の疾病予防や健康づくりに向けて、新しいヘルスケア事業を2019年度中に、第一弾として岡山市で展開する予定だ。
パートナー企業として参画するのは、イトーキ(社長=平井嘉朗氏、東京都中央区)とSBI生命保険(社長=飯沼邦彦氏、東京都港区)、淳風会(理事長=原一穂氏、岡山市北区)、日立システムズ(社長=北野昌宏氏、東京都品川区)――の4社。
具体的な活動としては、タニタヘルスリンクが企業や自治体に提供している集団健康づくりサービス『タニタ健康プログラム』を通じて本人同意の上で蓄積した計測データ(体組成など)や食事データを含む約80万人の健康データと、淳風会が加盟する全国健康増進協議会に働きかけて得た健康データとを統合し、メタボリックシンドロームの発症リスクを予測、可視化する仕組みを構築していく。
利用者が提供した生活習慣や趣味嗜好などの各種情報や各種健康関連情報を解析し、本人が健康行動を取り続けたいと思えるプログラム、コンテンツの提供を行う健康プラットフォームを日立システムズらと共同で開発していく。
また、イトーキが有する健康経営を支えるオフィスづくりから得られた労働関連データなどを健康プラットフォームに組み入れ、解析精度の向上を図っていく。
さらに、SBI生命保険の生活習慣と連動した保険商品の開発や、企業や自治体の健康経営・健康投資の推進、個人の疾病予防や健康づくりなど、公的保険制度を下支えできるよう役立てていく。