中国で腹膜透析事業を拡大【テルモ】
現地合併会社で製品を製造販売
テルモ(社長=佐藤慎次郎氏、東京都渋谷区)は、中国・大手医療機器メーカーのウェイガオのグループ会社との合併会社「ウェイガオテルモ」が腹膜透析液の製造販売承認を取得した――と発表した。
ウェイガオテルモ社は今回の製造販売承認により、腹膜透析液と関連製品の製造を開始し、ウェイガオ社が2018年中に販売を始める予定だ。
テルモはウェイガオテルモ社への技術・商標ライセンスの供与を行うとともに、販売・アフターサービスを実施するウェイガオ社に営業ノウハウの提供など、販売支援を行っていく。
近年、中国では透析療法が必要な末期腎不全患者は推定300万人で、10年以内にその数は450万人に拡大すると予測されている。そのうち腹膜透析患者数は現在、約8万人とすでに世界最大規模であることともに、その患者数は10年以内には20万人までに拡大すると見込まれている。
今後、急速な拡大が予想される中国の透析市場で、テルモが長年培ってきた腹膜透析の技術力と療法普及のノウハウと、ウェイガオ社が中国全土に有する販売網を組み合わせることで、腹膜透析の普及に貢献していく。
テルモはグローバル化を図る中で、中国では現地化対応を進めており、すでに腎除神経カテーテル、脳血管内治療などの分野では現地企業と提携しているほか、心臓カテーテル分野では7月に薬剤溶出型冠動脈ステント専業企業の買収で合意した。