ロシア社と販売契約を締結 ー 富士フイルム
ロシアでのX線画像診断装置など販売強化へ
富士フイルム(社長=助野健児氏、東京都港区)は、ロシアの製薬企業JSCアールファーム社と、同国での富士フイルム製医療機器の販売契約を締結した。
今夏から富士フイルムでは、アールファーム社の有するロシア市場での直販網や、主要医療機関との充実したネットワークを通じて、X線画像診断装置や内視鏡などの販売を開始する。
今回の販売契約は2016年12月にアールファーム社と合意したヘルスケア領域を中心とした包括的な事業提携の一環となる。
これまでも富士フイルムはロシアでX線画像診断装置などを、都市部を中心に販売してきたが、今後はアールファーム社のネットワークを活用し、ロシア全域で販売を展開していく。
今後、富士フイルムはアールファーム社に医療機器を供給し、アールファーム社はこれら製品のロシアへの輸入やマーケティング、営業活動、サービスを担っていく。
また、富士フイルムでは、アールファーム社の親会社であるLLCアールファームホールディングと、ロシアでの富士フイルム製サプリメントの販売契約も結んだ。
今冬からアールファームホールディングの持つドラッグストアや薬局などの販売チャンネルを通じて、生活習慣病予防を目的としたサプリメントを販売する。ロシアでは肥満に起因する健康リスクへの懸念から生活習慣病予防のためのサプリメントに関心が高まっている。
ロシアの人口は約1億4000万人、平均寿命は72歳。現在、ロシアの医薬品・医療機器市場は約4兆円で、日本の3分の1程度だが、ロシア政府では医療サービスの充実と高度化に取り組んでおり今後、市場は急速な拡大が見込まれている。