企業活動

大口径止血デバイスの資産買収【テルモ】

血管内カテーテル術領域の事業強化

テルモ(社長=佐藤慎次郎氏、東京都渋谷区)は、台湾のメデオン・バイオデザイン社(台北市)が開発した大口径止血デバイスの資産を買収する契約を、同社と結んだ。買収金額は一時金2000万米㌦で、今後、一定の条件達成に応じて支払うマイルストーンが発生する。

今回、買収する製品は脚の動脈から挿入する大口径カテーテルの手術に特化した止血デバイス。簡単な手技で糸を2本同時に縫合できるので、手技時間の短縮や、より確実な止血が期待できる。現在は開発段階で、欧州での販売に必要なCEマーク認証の取得手続きを行っている。

テルモは血管内カテーテル術において、挿入から止血まで一連の流れを支えるアクセル製品を幅広く展開。自社開発に加え、2017年1月に米国アボット・ラボラトリーズ社から小口径の大腿部止血デバイスを買収するなど、成長領域での製品拡充を進めてきた。今後も事業の価値最大化を図るとともに、安全で効率的なカテーテル術の普及に貢献していく方針だ。

近年、大口径のカテーテルを使用する大動脈弁留置術やステントグラフト内挿術の症例数は増加しており、今後も年率20%超の増加が見込まれている。