米国で脳磁計測システム市場に参入【リコー】
新製品「RICOH MEG」投入
リコー(社長=山下良則氏)は、米国で脳磁計測システム事業に参入する。その第一弾として、新製品「RICOH MEG」を米国で発売する。
脳磁計測システムは非侵襲で、人の神経活動によって脳から生じるわずかな磁気を、痛みや苦痛をともなわずに計測し、脳内の神経活動の伝達を『見える化』する装置。てんかんの診断などに活用されている。
リコーでは2004年から生体磁気計測装置の技術開発を開始。16年4月には横河電機から脳磁計の事業を継承した。RICOH MEGは横河電機が長年培ってきた脳深部計測や高周波計測などのセンシング技術と、リコーが有する画像技術・システム設計力や、生産ノウハウなどを組み合わせて開発した。
RICOH MEGは外来ノイズ除去効果に優れ、信号成分の減衰が少ない同軸型グラディオメータータイプの磁気センサーを採用したことで、脳深部からの微弱な脳磁信号の検出が可能となる。
また、最高サンプリング周波数10㌔㌹でのデータ収録や、収録系ソフトウェアとデータ解析系ソフトウェアを備えたことで、操作性の良さと解析機能を融合している。
さらに、脳磁計測に必要な収録機器を1ラックに収めたコンパクト設計なので、設置場所を選ばず、メンテナンスを効率化する。