がん診断検査事業に参入【日立ハイテクノロジーズ】
米国マグアレイ社に資本参加
日立ハイテクノロジーズ(社長=宮﨑正啓氏、東京都港区)は米国マグアレイ社(カリフォルニア州)の第三者割当増資を引き受け、持分法適用会社とし、がんなどの診断検査サービス事業に参入する。マグアレイ社が開発するがん診断検査サービスの立ち上げ・運用に投資するほか、高感度測定技術を活用した次世代の高処理能力装置や消耗品などの開発に取り組む。
マグアレイ社は設立者であるスタンフォード大学の教授らが開発したGMR(巨大磁気対抗。外部磁場によって電気抵抗が大きく変化する現象)センサーをコア技術に、濃度の低い試料中の成分を検出する高感度測定技術を有する企業。高感度測定技術を用いた新たながん検査を確立している。
日立ハイテクノロジーズはバイオ・メディカル事業を最注力分野に位置付け『すべての体外診断市場におけるグローバルプレーヤーになる』を事業ビジョンに掲げ、M&Aやコラボレーション推進など戦略投資に積極的に取り組んでいる。
日立ハイテクノロジーズは今回の資本参加により、がん検査などの診断検査サービス事業に参入し、新規事業の創出を推進する。最先端・最前線の事業創造企業として、顧客や市場ニーズに迅速に対応していく。
現在、バイオ・ヘルスケア分野は患者1人ごとに実施する個別化医療へのニーズが高まり、がんの治療などへの展開が期待されている。米国では検査室の検査品質を保証するCLIA法の認証を得て臨床検査を実施する制度があり、CLIA検査室で実施される高付加価値のがん診断検査は、個別化医療への対応も期待され、市場拡大が予測されている。