医療用品物流の共同配送開始【アルケア、日本シグマックス】
物流2024年問題に対応し安定供給へ
アルケア(社長=伊藤克己氏、東京都墨田区)と日本シグマックス(社長=鈴木洋輔氏、東京都新宿区)は、国内物流における医療用品の共同配送を12月11日から開始した。共同で物流プロセスを改善し、医療用品の安定供給を目指す。
両社は整形外科領域など事業の一部で競合関係にあるが、それゆえに共通の取引先も多いことから、これら業界共通の社会課題である安定供給とコスト抑制に対処することを目的に、共同で物流プロセス改善に着手することを決めた。
共同配送は両社がそれぞれ各取引先へ配送していたトラックを一本化することで、トラック台数を削減し、輸送の積載効率向上とドライバー不足の軽減、物流コストの抑制、環境負荷の低減などに取り組んでいく。共同配送は東日本の一部取引先への配送から開始し今後、取引先や対応エリアを拡大していく。
今後、両社は医療用品の安定供給の確保という責任を果たすべくあらゆる方法を検討し、様々なパートナーやステークホルダーと共創しながら、持続可能な医療・ケアの実現に向け努力していく。
自動車運転の業務の年間時間外労働上限規制などによる「物流の2024年問題」は医療業界にも大きな影響があると予測されている。具体的にはドライバー1人当たりの走行距離が短くなり、長距離輸送が困難になる。輸送に十分なドライバーが確保できなくなるなどの事態により、納品タイミングへの影響や輸送品質の低下、緊急対応の困難化などが懸念されている。