企業活動

カテーテルアブレーション治療の発展へ【J & J】

国循の専用トレーニング施設が本格稼働

「イノベーディブラーニングセンター」

ジョンソン・エンド・ジョンソンメディカルカンパニー(社長=玉井孝直氏、東京都千代田区)は、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)内に製品の安全・適正使用を目的に、不整脈診断・治療機器モジュール「バイオセンスCARTO3」を使用して行うカテーテルアブレーション治療専用トレーニング施設「イノべーティブラーニングセンター」を4月に開設し、9月から国内外の若手医師を対象にしたトレーニングプログラムの提供を開始した。

イノべーティブラーニングセンターの開設により、同社のリアルとデジタルを融合した豊富なトレーニングプログラムが、全国の医師にいつでも提供可能になる。

また、施設を常設したことで、時期を選ばない体系的な年間トレーニング計画の設計ができる。今後は患者ケアや手術手技など臨床的な内容に特化した国立循環器病研究センターの若手教育ノウハウと、同社のトレーニングを組み合わせ、より質・効果が高い、安全・適正使用のためのプログラムの提供を目指していく。

さらに、トレーニングプログラムの一環として、カテーテル操作をテーマにした医療従事者向けのWeb講演会を定期的に開催していく。

そのほか、アジア太平洋地域の医師を対象としたカテーテルアブレーションに関する手技見学の定期プログラムなども企画している。イノべーティブラーニングセンターを起点に、国内外にカテーテルアブレーションの安全・適正使用に関する知見を発信、提供していく。

プログラムの対象である不整脈の一種、心房細動の患者数は、高齢化にともない年々増加傾向にあり、日本での患者数は2020年で約97万人、50年で約103万人と総人口の約1.1%を占めるまでになると予測されている。

一方で、国内の循環器専門医数1万5,205人に対して、不整脈専門医数は1,235人と少ないにもかかわらず、根治的治療を目指せるカテーテルアブレーションの治療ニーズは年々高まっており、技術を習得した医療人材の育成と教育環境の構築は急務になっている。