企業活動

街と調和し、美しく、明るいオフィスに【サクラグローバルホールディング】

日本橋本社ビル1・2階を改装

改装した1階。壁には木材を多用し、サクラグループの歴史的に価値のある製品が外からも見えるように展示(左側)されている

サクラグローバルホールディング(会長=松本謙一氏、SGHC)は、東京・日本橋の本社ビルのエントランスを含む1・2階を、街と調和し、美しく、明るく―をコンセプトに改装した。

本社ビルは1983年に立て直され現在に至っているが、当時から、日本橋の大通りに直角に交わる旧日光街道に面する歴史的中心地だっただけに、周囲には製薬会社の本社などが林立する著名な場所だった。しかし、人通りは朝と昼を除くと多くなく、中心地としては静かな所だった。

このような本社周囲の環境を踏まえ、本社ビルを立て直す際に、設計を担当した伊藤喜三郎建築研究所は、周囲の街区に少しでも『賑わい』を与えられるように考えて設計した。建物入口は交差点に対して45度の角度を取り、さらに2階までの吹き抜けを取り2層分の高さでガラス面として、明るく活気に満ちた、当時としては画期的なスタイルのオフィスビルとなった。

今回の改装にあたっても、伊藤喜三郎建築研究所の伊藤一章特別顧問がアドバイザーを担い、本社ビル建設当初のコンセプトを踏襲した改装が行われた。

1階は複雑な印象だった導線をスッキリとさせ、玄関、待合の雰囲気を明るくして、壁には木を多用した。木の材質は基本的に「桜」か、あるいはそれに準ずる木質系となっている。

また、サクラグループの歴史を紹介するコーナーを設置した。約420年前の慶長年間に泉州堺の薬種商を始祖とし、現在ではグローバルにビジネスを展開するサクラグループの歴史年表や、国内外拠点施設の写真をパネル展示した。来客者にサクラグループの歴史を知ってもらうとともに、新入社員研修にも活用していく。

さらに、サクラグループはどんな会社なのかを外の通りからも感じられるよう、同社の古い製品などを外からも見えるように展示した。現時点では国産初の本格的な顕微鏡「エム・カテラ」や日本最古の同社「医科器械カタログ目録」(明治11年発行)などが展示されている。

一方、2階は2室あった会議室を1室にまとめ大きくし、TV会議やVIPの接客ができる質の高い会議室にリニューアルした。

会議室の入口側の壁は全面ガラス張りなので、ロビーと外の景色が連続的で一体感があり、緑の街路樹(おかめ桜)が目の前に広がる気持ちの良い会議室となっている。