企業活動

タイで内視鏡AI診断支援【オリンパス】

現地の内視鏡医への育成支援を推進

総務省プロジェクト参画者(左から)オリン
パスの河野裕宣執行役員、総務省の辺見聡官
房審議官、昭和大学横浜市北部病院の工藤進
英教授、サイバネットシステムの須貝昌弘医
療ビジュアリゼーション部部長

オリンパス(社長=竹内康雄氏、東京都新宿区)は、タイでの内視鏡診断の普及に向けた総務省プロジェクト「タイにおける高精細映像技術を活用した内視鏡およびAI診断支援システムの国際展開に向けた調査研究」に参画した。

プロジェクトではタイ消化器内視鏡学会(TAGE)と連携し、サイバネットシステムの協力のもと、タイでの内視鏡AI診断支援システムの有用性や、普及の可能性に関する実証調査を実施する。

また、プロジェクト協力機関である昭和大学横浜市北部病院の医師が講師として、TAGEから任命されたマヒドン大学付属シリラート病院や主要医療機関の医師に大腸内視鏡による病変の検出から鑑別診断までのトレーニングを8月から来年3月にかけて実施し、現地の指導医を育成する。

7月20日のキックオフ会議で総務省の辺見聡官房審議官は「TAGEの医師の皆さんにAI診断支援システムをご活用いただき医療上のメリットをご確認いただきたい。本実証により今後の両国の医療ICT分野の協力関係がますます発展することを願っている」と述べた。

一方、TAGEのノンタリー・パウサワスディ学会長は「内視鏡検査におけるAIの経験を高める機会を得られたことに感謝している。私たちのメンバーや次世代の内視鏡医が、最新のAI技術の知識やスキルを身につけることができると確信している」とコメントした。

今回のプロジェクトへの参画に先立ち、オリンパスでは昨年度、インドを対象とした同様のプロジェクトに参画。インドの大手医療機関と連携してAI診断支援システムの臨床応用に関する実証実験を実施した。

インドでの臨床使用や日本人医師からの指導などにより、対象機器である超拡大内視鏡(Endocyto)や、AIを搭載した内視鏡画像診断支援ソフトウェア(EndoBRAIN、EndoBRAIN―EYE)の有用性を実証し、普及の可能性を示した。