企業活動

CTBE社と資本業務提携【帝人】

人工靭帯の量産化技術を共同開発へ

帝人(社長=鈴木純氏、大阪市北区)とCoreTissue BioEngineering(社長=城倉洋二氏、東京都新宿区、CTBE)は、資本・業務提携契約を締結した。今後、両社は脱細胞化技術を応用した人工靭帯の日本と米国での販売に向け、世界に先駆けた量産化技術の共同開発を推進する。

帝人グループは骨粗鬆症治療薬などの医薬品や、超音波骨折治療器などの医療機器・人工関節をはじめとする医療材料など、筋骨格系疾患向けのさまざまなソリューションを提供している。

一方、CTBE社は早稲田大学理工術院の岩崎清隆教授が開発した生体組織から細胞成分を除去する脱細胞化技術と、生体組織の強度保持が可能な滅菌技術を中心とする独自技術を用いて、整形外科領域の埋め込み型医療機器をはじめ、再生医療や創薬開発など、幅広い領域への応用に向けた研究開発を行っている。

今回の提携により、CTBE社が膝前十字靭帯損傷の治療を目的とした脱細胞化組織由来の人工靭帯の製造販売承認申請に向けた研究開発を行い、帝人は上市に向けた量産化の技術開発をCTBE社と共同で実施する。

膝前十字靭帯損傷はその大半がスポーツ時の受傷に起因している。件数は日本で年間約2万件、米国で年間約18万件、患者の多くが靭帯再建手術の適応となる。