企業活動

露社と医療機器販売で合併【キヤノンメディカル】

モスクワに合併会社設立し事業展開

キヤノンメディカルシステムズ(社長=瀧口登志夫氏、栃木県大田原市)は、ロシアの医薬品・医療機器メーカー大手のR―Pharm Holding(モスクワ市)と、ロシアを含むCIS諸国9か国でのキヤノン製医用画像診断装置の販売、サービス保守事業を目的とした合併会社を設立し、事業展開していくことで合意した。

合併会社「RPキヤノンメディカルシステムズ」(モスクワ市)は資本金800万ルーブル(約12億円)で、両社が折半出資する。代表者は両社で1名ずつ派遣する。

両社は2019年6月29日のG20大阪サミットにて、日露両首脳の前で、ロシア国内でのキヤノン製医用画像診断装置の販売や、将来的に現地生産までを視野に入れた枠組み同意書を締結した。

同意書締結により、両社は合併会社設立に向けた協議を進めてきた。今回の合併事業開始を皮切りに現地製造の実現に向け、さらなる協議を重ねていく。

今回の合意について、キヤノンメディカルシステムズの瀧口社長は「R―Pharm社というロシアヘルスケア市場のリーダーを担う現地企業と対等なパートナーシップのもと、戦略的事業運営により、CIS諸国の医療発展に協力すると同時に、日露経済協力に寄与することを大変嬉しく思う」と述べている。

また、R―Pharm社のレピック会長は「この大きな一歩がロシアと日本の二国間関係をさらに強化することは間違いない。合意によって、ロシア国家プロジェクトで掲げられている目標を達成するための全ての手段を、ロシアのヘルスケアシステムに提供できるようになり、早期の疾患検出率を高め、循環器疾患などの疾病による死亡率を下げることに貢献できる」と語っている。