メディカル事業を強化【キヤノン】
商流をキヤノンメディカルに集約
キヤノン(会長兼CEO=御手洗冨士夫氏、東京都大田区)は、成長事業であるメディカル事業の強化に向け、グローバルに再編を進めている。国内のメディカル事業の商流をキヤノンメディカルシステムズ(社長=瀧口登志夫氏、栃木県大田原市)に集約することで、さらなる事業の発展をめざしていく。
具体的にはキヤノンメディカルシステムズが、キヤノンマーケティングジャパンの子会社・キヤノンライフケアソリューションズ(キヤノンLCS)の全株式を2020年1月1日付で取得する。
キヤノンLCSの子会社化により、今後、キヤノンメディカルシステムズが医療機器販売や医療ITソリューションを提供し、キヤノンLCSがキヤノンメディカルシステムズのもとで医用画像診断機器を中心とした医療システム事業やヘルスケア関連事業を展開していく。
また、キヤノンメディカルシステムズは子会社・AZEを吸収合併し事業統合して、20年1月から新たな体制で事業を継承する。
AZEは医用画像解析システムの企画・開発・販売・サービスを行っており、独自の解析機能を搭載した医用画像解析ワークステーションは国内で高い評価を得ている。
キヤノンメディカルシステムズはAZEを吸収合併することで、今後、両社の持つ技術・リソースを融合させ、シナジー効果を生み出すことにより、顧客への魅力ある製品・サービスを提供していく。
そのほか、キヤノンマーケティングジャパンは、傘下のキヤノンITSメディカルを通じて、院内の業務系のITソリューションを提供するなど、それぞれの強みを活かし、分担、協力して病院全体で効率のよい運営支援に注力したサービスを提供する。
これらの再編を通して、キヤノングループ全体でメディカル事業の強化・拡大を図る。