2022年JIRA年頭所感【一般社団法人 日本画像医療システム工業会(JIRA)会長・山本 章雄】
2022年の年頭にあたり謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
2021年を振り返りますと新型コロナウイルス感染症の影響による緊急事態宣言が発令され、なかでも東京都におきましては緊急事態宣言下の日数が1年のうちの半数を超えるという未曾有の年でありました。そうした中、医療関係者の皆様におかれましては、最前線で臨床現場を支えて頂いていますこと改めて感謝と敬意を表したいと思います。
JIRAは2019年に策定した「JIRA画像医療システム産業ビジョン2025」をもとに活動を続けておりますが、2021年はニューノーマル時代の新たな価値提供にむけて、
・DXの拡大
・医療従事者の業務効率向上への貢献
・感染防止対策の啓発
・会員企業の環境変化に伴う共通課題への支援
を4つの重点課題として取り組んでまいりました。2022年もこの4つの重点課題を更に進展するべく、引き続きできうる限りの貢献をしてまいります。
「DXの拡大」「医療従事者の業務効率向上への貢献」に関しては、AIやビッグデータ、IoT、5G、ロボティクスといった新しい技術の社会実装に加えてサイバーセキュリティが重要になってまいります。新しい技術の社会実装に関しては、産業界としましても医療機器のイノベーションやプログラム医療機器の評価等について中医協での意見陳述等の活動を行っており、これら技術の社会実装が加速していくよう活動を継続してまいります。医療機器におけるサイバーセキュリティ対策につきましては、厚生労働省は2023年度にも国際医療機器規制当局フォーラム(IMDRF)のガイダンスをもとに国内での運用を予定しており、JIRAは国が定める手引書対応にむけ、会員企業の製造販売業者等を支援してまいります。
「感染防止対策の啓発」では、昨年は会員企業より医療機関訪問時の感染防止のマニュアルを要望する声をきっかけに「新型コロナウイルス感染予防ガイドライン」を策定いたしました。これをベースに今年も引き続き会員企業とともに感染対策に取り組んでまいります。
「会員企業の環境変化に伴う共通課題への支援」に関しては従来の各種情報提供を継続するとともに、会員企業の共通する課題に取り組んでまいります。
さて、2022年の干支は壬寅、その年は厳しい冬ほど春の芽吹きは生命力に溢れ成長する年とも言われています。躍動的な社会活動の芽吹きとなる年の幕開けとなることを期待し、未来の産業に夢を描き、実現にむけて産官学のハブとして画像医療システム産業の更なる発展を支えていきたいと思います。
画像医療システム産業は、X線撮影による画像診断装置から始まり、画像のデジタル化を起点としてCT、MRI、核医学等の診断装置、放射線治療装置などのモダリティや、PACS等のシステムで成長し発展してきました。JIRAは日本放射線機器工業会を前身に1967年に設立し、最近ではICT、医療機器プログラム、AIといった技術の広がりに伴って毎年新たな企業に入会いただき、2021年12月1日現在で210社の会員企業を擁する工業会に成長しています。
今後とも皆様方のご指導・ご鞭撻をお願い申し上げますとともに、益々のご発展と皆様方のご健勝とご多幸を祈念して、新年のご挨拶といたします。
(以上)