寄稿

湯島小学校で医療機器展示会【JMIAユースアップの会】

「見て」「触れて」「体験」して学ぶ
小学生向け医療の体験学習を実施

寄稿
JMIAユースアップの会
副代表幹事・田中政俊(㈱ジェスコ)

小学生向けの医療機器展示会の様子

日本医療機器協会(JMIA)加盟企業の若手経営者や幹部社員らで組織するJMIAユースアップの会(代表幹事=美濃島正浩氏)では2014年より小中学生を対象とした体験学習型の医療機器展示会を開催しています。

小学生向けの医療機器展示会の様子

第1回の湯島小学校から始まり、コロナ禍で開催を見送った2020年を除き、毎年継続し、本年度で第11回を迎えました。本展示会は医療機器関連企業が多く集積する文京区の小中学校で開催しており、子どもたちが医療機器を「見て・触れて・体験する」機会を提供する取り組みです。

小学生向けの医療機器展示会の様子

展示会での体験を通じて、医療や健康の大切さを身近に感じてもらうとともに、地元の産業について理解を深めてもらうことを目的としています。

小学生向けの医療機器展示会の様子

第11回となる今回は、11月7日㈮に湯島小学校で開催しました。湯島小学校での開催は第8回以来4年ぶり、通算4回目となります。例年ご協力いただいている8社に加え、今年は美濃島工業㈱、村中医療器㈱、㈱タカゾノの3社が初めて参加し、計11社が出展しました。

小学生向けの医療機器展示会の様子

開会にあたり、美濃島代表幹事よりご挨拶をいただきました。その後、1・2時限目に5年生80名、3・4時限目に6年生65名、5・6時限目に4年生63名が、各時限9グループに分かれて各社ブースを見学しました。子どもたちは各社の説明に熱心に耳を傾け、笑顔いっぱいに取り組んでいました。

小学生向けの医療機器展示会の様子

毎回感じることですが、出展企業の皆さまによる展示方法や製品説明、体験内容には回を重ねるごとに工夫が凝らされるようになっています。例えば紙芝居形式で会社や製品を紹介したり、手術針を用いた縫合体験を実施したり、頭部模型の耳の中をカメラで覗く体験ではスコープの先にパンダの顔が現れるといった仕掛けもあり、子どもたちが楽しみながら学べる工夫が随所に見られました。

また、参加企業の社員の方々にとっても、自社製品を子どもたちに見て、触れて、体験してもらうことで、改めて新しい気づきが得られたのではないでしょうか。医療機器やその仕事の魅力を子どもたちに伝える場に参加すること自体、大きな意義があると感じています。

一方で、夢中になるあまり各社の見学時間があっという間に過ぎてしまうという課題もありました。1グループあたり5~6社ほどしか回れなかったため「もっと時間が欲しい」といった声も子どもたちから多く寄せられました。今後は全ブースを回れるよう時間配分の工夫を重ね、より充実した展示会を目指してまいります。

本展示会は地域社会への貢献という観点からも意義深い取り組みです。継続開催を通じて、学校や企業の皆様にも恒例行事として定着してきたことを大変嬉しく思います。本行事は企業の皆様の協力なくしては実現できない行事であります。今後とも本会員企業と日本医療機器協会会員の皆様にはご協力をいただけますと幸いです。

最後になりますが、今回の湯島小学校での展示会へご参加いただきました企業各社に厚く御礼申し上げます。

学校展示会の出展企業と出展内容

▽オカダ医材㈱=陰圧式固定具マジックベッド
▽㈱河野製作所=縫合糸、世界最小縫合針
▽アトムメディカル㈱=保育器
▽第一医科㈱=ユアトーン・ペンライト
▽㈱トミーメディコ=小型微量遠心機・マイクロチューブミキサー
▽ミズホ㈱=杉田クリップ・Avansera・HYBRICS
▽フクダ電子㈱=AED(自動体外式除細動器)
▽㈱ジェスコ=紫外線LED空気除菌脱臭機・紫外線除菌庫
▽美濃島工業㈱=手術用マットレス・手術用クッション
▽村中医療器㈱=ネブライザー・ドップラー・パルスオキシメーター・ムーブボード
▽㈱タカゾノ=薬剤の分包機